大豆など材料に「人工肉」 中国で脚光
2020年10月12日 16時00分 (10月12日 16時00分更新)
大豆などの植物性タンパク質から作った「人工肉」が、中国で本格的に普及してきた。味や食感は本物の肉に近くなり、「健康的だ」として若い世代を中心に人気を集める。中国は家畜伝染病の影響で豚肉価格が高止まり。今後も米中対立や新型コロナウイルスで輸入が影響を受ける懸念もあり、食の安全の観点からも人工肉が脚光を浴びている。(北京で、坪井千隼、写真も)
「これ、本当に人工の肉なの? 言われるまで気が付かなかったよ」。北京市中心部の昼下がり。ビジネス客で混雑するコーヒーチェーン「スターバックス」で、照り焼きにした人工肉を野菜と一緒にクレープの皮で巻いた商品を食べていた会社員、于(う)さん(35)は、驚いた表情で語った。人工肉のメニューとは気付かずに注文したという。
スターバックスでは一部店舗で、四月から人工肉を使った商品を販売。前述の品は四十五元(七百円)で歯応えがしっかりしており、風味も肉そっくりだ。三十五元のサンドイッチは、具のハンバーグが牛肉風味の人工肉。歯応えは柔らかめだが、うま味が強い。
店員は人工肉のメニューについて「昼すぎには売り切れる。低脂肪でカロリーが低く、健康志向の若い女性に人気...
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