中部国際空港、LCCで飛躍のはずが 第2ターミナル、最大9社→1社に
2020年10月10日 05時00分 (10月10日 18時47分更新)
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格安航空会社(LCC)向けに昨年九月開業した中部国際空港(愛知県常滑市)の第二ターミナルが苦境に立たされている。同ターミナルを拠点とするエアアジア・ジャパンが事業廃止を発表し、ジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)は中部発着の国内四路線のうち二路線を冬ダイヤ期間中に運休。コロナが顕在化する前にはLCCによる成長戦略を描いていた中部空港にとって、先の見通せない大きな痛手となっている。 (小西数紀)
かつては「航空業界の成長エンジン」とも言われたLCC。低価格で多くの旅客を運び、中部空港の活況を支えてきた。空港会社は昨年、搭乗橋などがない簡素な造りで航空会社の費用負担が少ないLCC向けの第二ターミナルを開業。さらにLCC路線を誘致し、空港の発展につなげるもくろみだった。同ターミナルには最大で九社が乗り入れ空港の運航本数に占めるLCCの比率は昨年十一月に国際線で20・2%、国内線で17%まで上昇していた。
中でも、同空港に本社を置き二〇一七年に初便を就航させたエアアジア・ジャパンへの期待は大きかった。エアアジア側も三機...
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