県文化プログラム 浜松で開幕
2020年10月10日 05時00分 (10月10日 05時03分更新)
東京五輪・パラリンピックを文化面で盛り上げる「県文化プログラム二〇二〇フェスティバル」が九日、浜松市中区の会場を皮切りに始まった。広報の顔として富士市出身の女優若月佑美(ゆみ)さん(26)を起用し、来年六月にかけて芸術や伝統芸能、音楽などさまざまな企画を県内各地で展開する。 (篠塚辰徳)
県や各市町、有識者らにより二〇一六年に発足した県文化プログラム推進委員会(鈴木寿美子委員長)が主催。今春スタートの予定だったが、新型コロナウイルスの影響でずれ込んだ。「地域とアートが共鳴する」をテーマに、県舞台芸術センター(SPAC)による演劇や美術展、コンサートなどを開催する。九日に浜松市中区の静岡文化芸術大で開会式典があり、鈴木委員長は「文化芸術はコロナ禍で取り残されてしまう心配があった。まだ先行きは不透明だが、ウィズコロナの時代という新しい様式でも、文化を花開かせていきたい」と語った。
この日は、文化プログラムの広報メッセンジャーに就任した若月さんも登場。二科展のデザイン部門に八年連続で入選している若月さんは「静岡には素晴らしい芸術文化があり、刺激を受けて育った。誇らしい静岡の芸術文化を発信したい」と抱負を話した。
◇
九日、プログラム第一弾の工芸展「手の愉悦〜革新する工芸」(中日新聞東海本社後援)が静岡文化芸術大ギャラリーで始まった。無休で、二十五日まで。午前十時半〜午後六時。入場無料。
県内在住や出身など静岡にゆかりのある三十三の作家が、陶芸や染織、漆芸、金工、木工、ジュエリー、ガラスなどの作品を一点ずつ寄せた。
一本のカセットテープを棒針で編み、金箔(きんぱく)を付けてネックレスに仕上げた作品や、天の川を表現した幻想的なデザインの花器など、作家それぞれの世界観が楽しめる。
十日午後二〜三時には、出展作家と同大教員らとの交流会を予定。午後三時からは学内の工房見学ツアーもある。
関連キーワード
PR情報