【石川】医療用ICT機器参入 アイ・オーやPFU

2020年10月10日 05時00分 (10月10日 10時23分更新)

保険資格確認 来春オンライン化


 医療保険のオンライン資格確認が来年三月に始まるのに合わせ、北陸の企業でも医療業界向けの対応機器への参入が相次いでいる。パソコン周辺機器メーカーのアイ・オー・データ機器(金沢市)は十二月からオンライン化の専用端末の出荷を開始。スキャナー大手のPFU(石川県かほく市)は、健康保険証として使えるようになるマイナンバーカードに対応した顔認証付きカードリーダーを開発した。(中平雄大)
 医療機関や薬局の窓口では従来、患者から受け取った健康保険証の情報を手動でパソコンに入力している。就職や退職で保険資格の喪失があった場合もその場で確認できず、診療報酬明細書(レセプト)を再度処理する必要があり負担が大きかった。
 オンライン化により、カードリーダーで読み取ったマイナンバーカードの患者の最新の保険資格が自動でパソコンに取り込まれるため、入力の手間が省けるほか、保険資格の有無も即時にチェックできる。特定健診や薬剤の履歴も確認できるようになる。
 アイ・オーの専用端末「APX−MEDICAL」は、医療機関や薬局のシステムと、診療報酬の審査や支払い業務を担う「社会保険診療報酬支払基金」や「国民健康保険中央会」のシステムをオンラインで結ぶ。
 電子署名や監視カメラの開発で培ったデータの安全管理技術を生かして開発し、医療情報システムを運営する「日本医師会ORCA管理機構」の推奨を受けた。初年度は一万台の販売を目指す。
 同社の担当者は今回の製品を皮切りに「医療機関のICT(情報通信技術)化に寄与する商品を開発していきたい」と話している。
 PFUのカードリーダー「Caora(カオラ)」は顔認証や文字認識処理を機器内に実装しており、一台の専用端末で最大四台まで接続が可能。人工知能(AI)技術による顔認証は眼鏡やマスクの着用にも対応するほか、顔写真などを使った「なりすまし」を防ぐこともできる。販売元の富士通Japan(東京)と連携し、来年一月末から出荷を始める。
 PFUは新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、医療機関などの窓口での「接触による感染リスクの低減にもつながる」としており、今後は医療分野以外での展開も検討していく。

関連キーワード

PR情報

北陸経済ニュースの最新ニュース

記事一覧