北陸高の双子・矢納兄弟 亡き母と約束 絶対甲子園へ あすから北信越高校野球 1年生 主軸を担う

2020年10月9日 05時00分 (10月9日 09時56分更新)
双子そろって主力として春の甲子園出場を狙う矢納弘也選手(左)と圭悟選手=福井市の北陸高校で

双子そろって主力として春の甲子園出場を狙う矢納弘也選手(左)と圭悟選手=福井市の北陸高校で

  • 双子そろって主力として春の甲子園出場を狙う矢納弘也選手(左)と圭悟選手=福井市の北陸高校で
 来春の甲子園につながる第百四十三回北信越地区高校野球大会(十日から、富山県で開催)に出場する北陸で、双子そろって主軸を担うのが矢納兄弟だ。亡き母への恩返しをするため、兄の圭悟(16)、弟の弘也(16)の両選手が同じ高校に進学した。「二人で一緒に甲子園に行ったら母が喜んでくれるから」。特別な思いを力に変え、チームに貢献していく。 (谷出知謙)
 九月に行われた県大会。チーム打率3割5分8厘を誇った中で、ミート力のある圭悟選手は一番、長距離砲の弘也選手は五番を打った。ともに打率は3割超。一年生ながら高い数字を残した。チームは県3位に滑り込み、北信越大会への切符を獲得。圭悟選手は「絶対甲子園に出て、恩返しがしたい」と力を込める。
 母のひとみさんの乳がんを知ったのは、中学二年生の時だった。手術をしたが、がんの転移が発覚。昨年八月に亡くなった。野球の試合には応援に駆けつけ、二人の成長を願っていつも厳しい言葉をかけてくれた。そんなひとみさんの夢を圭悟選手は忘れなかった。絶対甲子園に行ってほしい−。違う高校に進学予定だったが、進路を北陸に決めた弟と約束した。「母が一番うれしいのは俺たちが一緒に野球をやること。一緒に甲子園を目指そう」
 けんかばかりで「仲が悪い」と言い合う兄弟だが、実力は互いに認めている。「兄は守備位置でも、ベンチにいる時も良い声が出る」と弘也選手。圭悟選手は「僕が持っていないものを全部持っている」と評する。ともに身長は一八〇センチ超。恵まれた体格も似ており、最良のライバルとして意識している。
 北信越大会の初戦の相手は、佐久長聖(長野1位)。チームはここで勝利を収め、一気に波に乗りたいところだ。「県大会は打てない試合が多くて迷惑をかけた」と圭悟選手。反省を学びに変え、兄弟で猛攻の口火を切りたい。その先に一九八九(平成元)年以来、三十二年ぶりの選抜大会が見えてくる。

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