クマ出没 最多ペース  統計開始04年度以降  県内4〜9月 517件

2020年10月9日 05時00分 (10月9日 10時03分更新)
民家に居座るクマ。街中にも出現するなど出没ペースは統計開始から最多となっている=9月27日、勝山市内で(勝山市提供)

民家に居座るクマ。街中にも出現するなど出没ペースは統計開始から最多となっている=9月27日、勝山市内で(勝山市提供)

  • 民家に居座るクマ。街中にも出現するなど出没ペースは統計開始から最多となっている=9月27日、勝山市内で(勝山市提供)
 県内で今年もクマの出没が相次いでいる。四〜九月の出没件数は五百十七件で、県が統計を取り始めた二〇〇四年度以降では最多ペース。山間部だけでなく市街地でも出没が確認されており、県などが警戒を強めている。 (尾嶋隆宏、山本洋児)
 坂井市春江町では十月二〜三日にクマの目撃が連続し、川で体長一・二メートルの成獣が捕殺された。山沿いを中心に出没する傾向にあるクマだが、今回現れたのは平野部の住宅街だった。エンゼルランドふくい(県児童科学館)もある地域。県自然環境課の担当者は「まちの真ん中に出るとは」と驚き、餌を求め川沿いに移動してきたと推測した。
 県によると、目撃、痕跡、捕獲、人身被害を含めたクマの出没件数を四〜九月でみると、本年度は十七年間で最多となっている。十月五日時点では五百五十九件。越前市、小浜市、勝山市であった計五件、五人の人身事故も含まれている。
 クマの出没の多さは、餌になる山の木の実と関係が深い。県内では今秋、ブナが「凶作」、ミズナラとコナラは「不作」。不作年は四年前後の周期で巡っていて、その時期にクマの大量出没も起きている。
 ただ県内では昨秋も木の実が不作で、二〇一九年度のクマの年間出没件数は過去十年で最多の九百十四件に達していた。今年はクマが二年連続で大量に出没するという、近年になかった事態でもある。県自然環境課では「木の実が二年続けて不作になっている理由は分からない」と困惑する。
 一方、県猟友会は被害防止に向け、支部の枠を超えた応援態勢を構築する。高齢化などによって各支部で人手を確保するのが難しいため、クマが人を襲ったり、建物内に入り込んだりした場合、会員が広域的に出動することにした。県は週明けにも、関係者を集めた対策会議を開く方向で調整している。
 県はクマによる人身被害に遭わないために▽カキやクリは早く収穫する▽家の周囲に生ごみを捨てない▽早朝、夕方、夜間の散歩やジョギングは控える▽林や茂みに近づかない−ことなどを呼び掛けている。

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