自身も服役、社長がつくる「家族」 出所者雇用、共に歩む更生

2020年10月9日 05時00分 (10月9日 05時01分更新) 会員限定
ご飯を食べる従業員らと広瀬さん(右奥)。同じ時間を共有することを大切にしている=栃木県栃木市の自宅で

ご飯を食べる従業員らと広瀬さん(右奥)。同じ時間を共有することを大切にしている=栃木県栃木市の自宅で

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 罪を犯して刑務所や少年院で服役し、更生を目指す出所者が大勢就職している建設会社がある。栃木県栃木市の「大伸(だいしん)ワークサポート」で、従業員の九割近くが出所者だ。社長の広瀬伸恵さん(42)は暴走族の総長として二度服役した経験があるが、過去を隠さず従業員に正面から向き合う。人気の理由は、同じ境遇の人たちということだけでなく、家族のような雰囲気にもあるようだ。誰もが置き去りにされない社会とはどうあるべきかを考えた。 (木原育子)
 東武日光線新栃木駅から車で約十五分。田畑が広がる閑寂の地に、その家はあった。窓からは家族だんらんの光が漏れ、笑い声も聞こえる。
 ここは、大伸ワークサポートの従業員と広瀬さんが暮らす家。九月上旬のある日の午後八時すぎ、リビングでは従業員たちが広瀬さんが作った夕食をほおばっていた。敷地内に寮が完備され、夜ご飯は広瀬さん宅に集まり、皆で食べる。
 「マミー、今日の豚大根めっちゃうまい」「ところで、仕事はもう慣れたの?」。飾らない会話が自然に飛び交う。「会社というより、大きな家族の延長線上に会社がある感じかな」。広瀬さんが「息子」のような従業員らを見守った。
 同社の従...

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