クスノキ復活大作戦に実り 樹齢700年、磐田のシンボル

2020年10月8日 05時00分 (10月8日 05時03分更新)
樹勢の回復がみられる現在のクスノキ=磐田市で

樹勢の回復がみられる現在のクスノキ=磐田市で

  • 樹勢の回復がみられる現在のクスノキ=磐田市で
  • 枝先に葉が少ない2016年9月の状態=磐田市で
 推定樹齢七百年で樹勢の衰えが心配されていた磐田市のJR磐田駅北口にあるクスノキが、わずかずつ樹勢回復していることが、市文化財保護審議会の調べでわかった。駅前のにぎわいを見守り続けてきた市のシンボルの一つ。県天然記念物なだけに、市民らをほっとさせている。 (宮沢輝明)
 高さ十七メートル、目の高さの周囲は九メートルという大樹。かつてこの地にあった善導寺に植えられていたことから、「善導寺大クス」と呼ばれ市民に親しまれている。
 樹勢の衰えが見え始めたのは二十年ほど前から。市教委によると、都市化や自然災害が要因らしい。二〇一七年から植物の専門家らと、クスノキの生育に適した牛ふんを混ぜた土を元の土と入れ替えたり、根が伸びやすいように土中に空気や水の通り道を設けたりする工事をしてきた。
 一八年の台風24号による塩害では木の南側の葉のほとんどが枯れ、数本の枝も枯死した。枯れ枝を切って、切り口に保護材を塗るなど保護に努めた。今年は前年に比べ葉が大きく数も増え、色も黄緑色から鮮やかな緑色に変化。土中の根の先端付近にも、樹木の生育に欠かせない細い根が多く見られるようになった。
 樹勢回復のための工事は来年度でいったん終了する。数年間、様子を見てから、その後の対応を考えるという。市教委の担当者は「今後も健全に保つことで、市のシンボルを長生きさせたい」と話している。

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