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初めて見た肉弾戦に心が奪われた…TLヤマハの河田和大いつかは桜のジャージーで尊敬する先輩とスクラム組みたい

2020年10月7日 06時30分

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スクラムの強いチームメートにもまれ、成長する河田和大(ヤマハ発動機提供)

スクラムの強いチームメートにもまれ、成長する河田和大(ヤマハ発動機提供)

◇羽ばたけ中部勢

 ラグビー・トップリーグ(TL)のヤマハ発動機に今季加入したプロップの河田和大(24)が、来年1月開幕予定のTLデビューを目指して奮闘している。「またいつか一緒にスクラムを組みたい」と言う相手は拓大時代の先輩で、昨年のW杯日本大会で活躍した日本代表プロップの具智元(26)=ホンダ。桜のジャージーを夢見て、今は強力スクラムを武器にするチームの猛者にもまれる日々を送る。
 異色の経歴だ。16歳までプロ野球選手にあこがれ、甲子園出場経験校の野球部の門をたたいた。しかし、県境をまたぐ始発、終電の電車通学に河田は心身が疲れてしまった。入学からわずか3カ月。「急に野球が嫌になっちゃって、学校も辞めました」
 ただ、白球を追うのは諦めても根っからのアスリート。体を使って人と競いたい気持ちは抑えられない。たまたま、知り合いが花園の常連校、埼玉・正智深谷高ラグビー部の保護者会長だった。一緒にその夏、TLのパナソニック―ヤマハ発動機を見に行った。
 初めて目にする肉弾戦は新鮮だった。たちまち楕円(だえん)球の魅力に取りつかれた。
 「心が『いいな』と言っていた。直感です」。翌春、受験で県立の深谷高に入り直した。当時は今のような体格ではない。希望もしていない。なのになぜか、命じられたポジションはスクラムの最前列で敵と対峙(たいじ)するプロップだった。以来、変わっていない。
 「スクラムで押してペナルティーを得たときは、何とも言えないうれしさがあり、チームの一体感が味わえる。自然と気持ちが高揚します」
 スクラムへの自負は高校時代に培った。拓大では3学年上の具智元が優しく接してくれた。「肩の使い方、姿勢の取り方などいろいろと教えてくれた」。そのおかげもあり、1年からレギュラーの座をつかんだ。
 「練習から少しも気が抜けない」と話すのは今の環境だ。日本代表スクラムコーチの長谷川慎コーチがいて、同じポジションには山本幸輝、伊藤平一郎ら日本代表クラスがずらりと並ぶ。今まで組んだことのない圧力を感じるという。
 「ヤマハの組み方は一つ一つにこだわりがあって、組めば組むほど頭がグルグルしてくる」。頭も体も使って組むスクラムはこれまで経験がない。だから強くなれるとも確信する。
 9月5日、岩手県釜石市で東日本大震災直後から続く釜石シーウェイブスとの交流戦でデビューした。「被災地を訪れるのは初めて。ラグビーができる感謝が込み上げてきました」。ルーキーは、チーム文化も吸収しながら成長する。
▼河田和大(かわた・かずひろ)1996(平成8)年5月23日生まれ、埼玉県羽生市出身の24歳。172センチ、105キロ。右も左もできるプロップ。埼玉・深谷高から進んだ拓大では1年からレギュラーで4年時は主将を務めた。今春、ヤマハ発動機に入った。

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