住の選択 知恵シェア オンラインサロン空き家ラボ(福井県美浜町)

2020年10月6日 05時00分 (10月6日 10時00分更新)
オンラインサロン空き家ラボを立ち上げた北山大志郎代表=福井県美浜町で

オンラインサロン空き家ラボを立ち上げた北山大志郎代表=福井県美浜町で

  • オンラインサロン空き家ラボを立ち上げた北山大志郎代表=福井県美浜町で
  • 最重点目標

SNSでノウハウ発信


 会員制交流サイト(SNS)で、空き家対策に特化した情報を発信する「オンラインサロン空き家ラボ」(福井県美浜町)。全国で増え続ける空き家問題の解決をサポートしようと、NPO法人「ふるさと福井サポートセンター」で培ってきたノウハウを届ける。
 北山大志郎代表(51)は人口九千六百人の美浜町で、NPO法人を二〇一一(平成二十三)年に発足。空き家の実態調査や、所有者と居住希望者とのマッチングに取り組む。これまでに仲介が成立したのは六十件以上。地域活性化に取り組む団体をたたえる「第十回地域再生大賞」にも選ばれた。
 活動年数を重ねるにつれて、全国から空き家問題に取り組む活動家や興味のある人から相談を受けるようにもなった。そこでNPO法人での活動内容や経験談を外部にも伝えようと、講演会を数年前から全国で開催。しかし講演だと一方的に話して終わり。活動家たちが知恵を出し合い、互いの経験を共有し合うコミュニティーも必要だと思い始めた。新型コロナウイルスの感染拡大で対面での交流が難しくなったが、オンラインでのやりとりが世間に広がったのを機に、今春にオンラインサロン空き家ラボを立ち上げた。
 空き家ラボは会員制で、加入するとFacebookの交流グループに招待される。空き家にまつわる基本的な知識や、NPO法人の運営方法などを毎日、千字ほどの記事で発信する。空き家問題に取り組む全国の各三十団体が活動内容をまとめた冊子も、会員はインターネット上で閲覧できる。専用のチャットもあり、会員同士は意見交換や相談が自由にできる。
 SDGsでは、目標(11)「住み続けられるまちづくりを」と(12)「つくる責任 つかう責任」を重視。北山代表は「空き家が多いまちに人は住みたがらない。そして新しい家を建てることは、いずれ壊す選択も迫られることを多くの人に理解してもらわなければならない」と活動の意義を話す。
 空き家ラボが果たす役割については「空き家のことは家族などプライベートな部分も関わる。地元を理解している人が先導的にやることで、空き家の所有者も問題解決に一歩進みやすい」と、空き家対策の活動に取り組むリーダー創出に一役買うことを期待している。(栗田啓右)

SDGs 「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。

【団体メモ】4月に設立。ふるさと福井サポートセンターのスタッフ4人で運営している。会員は9月下旬時点で39人。東京や岐阜、福岡、沖縄など各地にわたる。利用料は1カ月につき1000円。北山代表は建設会社を経営している。事務局は福井県美浜町木野。


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