アマモで海中の浄化を 環境団体など 七尾西湾で種植え付け

2020年10月5日 05時00分 (10月5日 10時13分更新)
船で運んだアマモの種と土が入った麻袋を海底に沈める潜水部の生徒ら=七尾市で

船で運んだアマモの種と土が入った麻袋を海底に沈める潜水部の生徒ら=七尾市で

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 七尾湾の環境保全に取り組んでいる市民団体「能登の森里海研究会」などは四日、七尾市の七尾西湾に海草アマモの種約六万粒を麻袋に入れ植え付ける作業をした。昨年十一月に初めて一万粒を植え、今夏に株が生育したのを確認できたため、周辺海域での増殖を目指し二回目の作業を行った。
 研究会によると、アマモは窒素やリンなど栄養塩類を吸収し植物プランクトンの増殖を抑えるほか、光合成などで二酸化炭素(CO2)を吸収し酸素を供給するため、海中を浄化し透明度を高める効果が期待される。アマモの周りに魚やエビなども集まり生物多様化にもつながる。七尾西湾は群生地で知られるが、海水温上昇や海底泥質化などで生育範囲が減少し、二〇一八年九月に発足した研究会が改善に乗り出している。
 四日は研究会メンバー、海洋教育の推進や普及に努める能登里海教育研究所、輪島市の日本航空高校石川潜水部の生徒ら計約三十人が参加した。六月に海面を漂流していたアマモの花枝から採集し、熟成、冷蔵保管した種を用意した。
 参加者は砂浜で種と土を詰めた麻袋五十袋を用意し、船で水深六〇センチほどの浅瀬に運び、潜水部の生徒らが手分けし一袋ずつ海底に沈めピンで固定した。麻袋は昨年植え付けた場所に隣接する五十メートル四方の海域内にまばらに配置。一〜二週間ほどで芽が出るといい、今後も定期的に観測し生育状況を確認していく。
 増殖と同時に、漂流アマモを回収し肥料として活用する取り組みも継続中。研究会会長の大慶(おおけい)則之さん(62)は「七尾湾の環境改善と循環型農業推進につながる取り組みで、時間がかかるが着実に進めていきたい」と話す。 (室木泰彦)

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