仕事も練習もできなかった…“居酒屋軍団”が都市対抗8年ぶり切符 コロナ禍でも野球の力信じたジェイプロジェクト

2020年10月4日 10時35分

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第5代表を決め、歓喜の輪をつくるジェイプロジェク

第5代表を決め、歓喜の輪をつくるジェイプロジェク

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◇3日 都市対抗野球東海地区2次予選・第5代表決定戦 ジェイプロジェクト3―2三菱自動車岡崎(愛知・岡崎市民)
 第91回都市対抗野球大会(11月22日開幕・東京ドーム)の東海地区2次予選は3日、愛知県の岡崎市民球場で第5代表決定戦が行われ、ジェイプロジェクト(名古屋市)が三菱自動車岡崎(岡崎市)に3―2でサヨナラ勝ちし、8年ぶり2回目の本大会出場を決めた。敗れた三菱自動車岡崎は第6代表決定戦に回り、今季限りで無期限休部となる永和商事(四日市市)に延長16回で4―3のサヨナラ勝ちを収めた西濃運輸(大垣市)と、最後の代表の座を懸けて戦う。
 数々の苦難を乗り越え、明るい未来をつかみ取った。ジェイプロジェクトは今回の予選で3回目のサヨナラ勝ちで東京ドームへの切符を獲得。辻本弘樹監督(50)は「一人一人がやるべきことをやってくれた結果」と感無量の表情だ。
 飲食業が主事業のチームにとって、新型コロナウイルスの影響は甚大だった。政府が4月に発令した緊急事態宣言で選手が勤務する飲食店はほとんどが休業。専用の練習グラウンドはなく、普段使用していたグラウンドも閉鎖されると、仕事も練習もできなくなった。株主総会で野球部の存在が疑問視されたこともあった。それでも会社は野球部の可能性を信じた。
 練習再開からわずか2カ月半で迎えた今回の予選では、いきなり初戦をサヨナラ勝ち。トヨタ自動車(豊田市)に惜敗したが、7年間本大会から遠ざかっているとは思えない戦いぶりで本予選の台風の目となった。
 迎えたこの日、エース右腕・白崎が9イニングを2失点でまとめると、9回裏にドラマが待っていた。先頭の4番・田中が中前打を放ち、一死一、三塁から暴投で同点。犠飛でサヨナラ勝ちを決めると一斉にベンチを飛び出し、歓喜の輪をつくった。
 白崎は「うるさいぐらい声を出すチームだけど、そのおかげでどんな時でも一人じゃないと思える。会社にも仲間にも感謝しかない」と会心の笑顔。田中も「9回は誰もが負ける気がしてなかったと思う」と喜んだ。
 辻本監督は「みんな居酒屋の店員だからか、ベンチの雰囲気はいつものりが良い。良すぎて注意されてるけど」と苦笑いしつつ「全国の強豪とどんな試合ができるか今からわくわくする。それまでしっかり準備をしたい」。苦境を乗り越えた底抜けの明るさと確かな実力で、全国でも旋風を巻き起こす。

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