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「ガラスのハート」を「鉄の心」に変えた恩師に感謝…高橋大輔12位フィニッシュにも後悔なし「スッキリした気持ち」

2019年12月22日 23時04分

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高橋大輔

高橋大輔

◇22日 フィギュアスケート全日本選手権・男子フリー(東京・国立代々木競技場)

 ショートプログラム(SP)で2位だった宇野昌磨(22)=トヨタ自動車、中京大=が逆転で大会4連覇を達成した。184・86点にまとめ、合計290・57点でミスが続いたSP1位の羽生結弦(25)=ANA=をかわした。来年3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)への出場も決まった。来年からアイスダンスに転向する2010年バンクーバー冬季五輪銅メダリストの高橋大輔(33)=関大KFSC=は12位で最後のシングルを終えた。
 シングル競技者として一時代を築いた高橋が見せた最後のフリー演技は、これまでとは違ってあっという間に終わった感じだった。
 「演技自体がSP、フリーともにボロボロでしたし、僕自身もうちょっとできたというか、今までできてきた分、最後にこういうふがいない演技をしてしまったことが申し訳なくて…」
 4年間のブランクを経て現役復帰した昨季につくったフリー「ペール・グリーン・ゴースツ」は、曲を体で表現できる高橋の真骨頂を引き出すプログラム。この日は、その良さを発揮することができなかった。
 冒頭の3回転フリップをきれいに跳んで見せたが、その後のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は2本とも着氷が大きく乱れ、最後の3回転フリップでは転倒した。

 演技後、会場が「大ちゃん」コールに包まれる中、高橋の胸には特別な思いがあふれたという。
 「あんな演技で温かい拍手や声援を送ってくれたのを見て、『ああ~シングル引退なんだな』という実感が最後に出て、うるっときてしまった」
 心優しき少年は幼少期からリンクを遊び場にして、楽しみながらスケートを始めた。本格的に競技者を目指した頃は鳴かず飛ばずで、ブレーク前は「ガラスのハート」の持ち主との異名も。練習ではいい演技をしながら、本番で全く力を発揮できない選手だった。
 しかし、中学2年のときに出会った長光歌子コーチとの二人三脚で、世界の有名コーチの元に武者修行に出掛けてスケートや心を磨き、ようやく才能が開花したのはシニア転向から数年後。大けがをしたり、4回転にこだわったり、波瀾(はらん)万丈な現役生活を、高橋は「長光コーチがいなかったら今の僕はいない」と感謝を口にした。
 一度目の引退からブランクを経て、昨季に現役復帰。この全日本選手権を最後にシングル競技へ別れを告げる。「心残りはない。もうシングルは無理。やっぱりきついな。スッキリした気持ちなので、次に向かって頑張れる」。33歳は来年、アイスダンサーとしてリンクに立つ。

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