「農カード」切り札 県内外の若手農家に広がり

2020年10月4日 05時00分 (10月4日 05時02分更新)
農カードに参加している茶農家の増田勇太さん=島田市で

農カードに参加している茶農家の増田勇太さん=島田市で

  • 農カードに参加している茶農家の増田勇太さん=島田市で
 生産者が自慢の農産物と一緒に写る写真が印刷された名刺大の「農カード」をつくる動きが、県内外の若手農家を中心に広がっている。農産物の通信販売のおまけとして付く。作り手の顔が見えるだけでなく、カードを集めてもらうことで新規の顧客を獲得する狙いもある。 (保坂千裕)
 島田市の茶農家、増田勇太さん(35)は、茶畑をバックに自身が写る「農カード」をつくり、和紅茶の通信販売を始めた。これまでも客との交流が楽しく、商品に手書きの手紙を付けて発送していた。「もっと積極的に顔を出していこう」と参加を決めた。
 「農カード」は、さまざまな絵柄や写真を印刷してコレクション性を高めたゲーム用カード「トレーディングカード」を意識してデザインされている。生産者たちが畑などで農産物と思い思いのポーズをとる、バラエティー豊かなカードがそろう。裏面には生産者の情報などを載せてある。増田さんには消費者から「(他の農家を含め)集めます」というコメントも寄せられているという。
 発起人は、愛知県田原市のミニトマト農家、小川浩康さん(30)。高齢化や重労働など、農業につきまとう負の印象に悩んでいたところ、青森県庁の職員が水産物をPRするために作った「漁師カード」を知り、農業でもできると考えた。
 八月下旬に会員制交流サイト(SNS)のツイッターで呼びかけたところ、十日間で全国から七十一人の参加希望があった。小川さんによると、三十、四十代が多いという。
 二〇一九年の農林水産省のまとめでは、全国の農業従事者の平均年齢は六六・八歳で、農家は減り続けている。小川さんは「(七十一枚の)全制覇を狙う人や、農家を目指す子どもが増えてくれたら」と話す。
 「農カード」の参加者は小川さんらのホームページで紹介している。検索は「農カード」で。

関連キーワード

PR情報