山口さよさんの在宅41年(4)介助者を募る 高島碧(東海本社報道部)

2020年10月4日 05時00分 (10月4日 05時00分更新) 会員限定
ボランティアが造り上げた多目的小屋で「ここに私の40年が詰まっている」と話す山口さよさん=三重県四日市市で

ボランティアが造り上げた多目的小屋で「ここに私の40年が詰まっている」と話す山口さよさん=三重県四日市市で

  • ボランティアが造り上げた多目的小屋で「ここに私の40年が詰まっている」と話す山口さよさん=三重県四日市市で

 今から四十一年前の一九七九年、重度障害者の山口さよさん(74)は三重県四日市市内で一人暮らしを始めた。すでに公的支援でホームヘルパーを利用できたが、さよさんは無償介助してくれる人を自力で募っていた。
 中心になったのは三重大生たち。重度障害者の一人暮らしは珍しく、同大講師が勉強のために学生を連れて来て以来、関係が続く。学生たちは介助を通じて福祉を学びながら、お酒も持ち寄って語らいの時を過ごした。卒業式のシーズンには一緒に旅行もした。
 水谷宏江さん(28)は、大学で初めてさよさんの講義を聴いたときの「感情も豊かで、自分の気持ちや考えを堂々と話していることに驚いた」という。早世した、知的、肢体とも障害のある年上のいとこの男の子とあまりにも違っていたからだ。
 車いすのいとことは幼少期、同じ部屋でともに過ごす時もあったが、遊んだり話したりした記憶はない。ある日、弟とテレビを見ていると、いとこが転倒し頭に大けがを負った。そばにいて気づかなかったことが、今も苦い思い出になっている。
 「一緒にいても、何を考えているのかなあ、と思っていただけで、何もしてあげられなかった。障害者は自分の意見がないのが当...

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