加賀山昭さん 集大成のCD 民謡歌手活動50年記念

2020年10月2日 05時00分 (10月2日 10時10分更新)
民謡歴50年を記念し、CDを発売した加賀山昭さん=金沢市福増町北で

民謡歴50年を記念し、CDを発売した加賀山昭さん=金沢市福増町北で

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北陸の20曲収録「後世残したい」


 民謡の加賀山流家元の加賀山昭さん(73)=金沢市=が、民謡を歌い始めて五十年を迎えるのを前に、北陸三県の民謡を収録したCD「加賀山昭民謡集〜うた探し 夢探し〜」を発売した。民謡歌手として活躍する傍ら、北陸に埋もれた民謡の調査、保存にも尽力してきた半世紀の活動を記念し、集大成として仕上げた。 (西浦梓司)
 これまでシングル曲としてカセットテープなどで発表した「能登舟こぎ唄」「越中おわら節」など県内をはじめ、富山、福井県内を含む二十曲を収めている。
 労働などの作業や祭りに際して歌われることが多い民謡。付属の歌詞カードには、曲が歌われてきた背景が紹介されている。カードによると、収録曲の「珠洲酒屋酛(もと)すり唄」は珠洲市の酒蔵で清酒を造るときの作業唄であったことや、旧白峰村(白山市)に伝わる「加賀はいや節」は北前船の船乗りによって九州地方から北陸に伝えられたことなどが分かる。
 旧三崎村(珠洲市三崎町)出身の加賀山さんが民謡を歌い始めたのは、二十四歳のころ。当時勤めていた清掃会社の加盟店の新年会で、余興に招かれた民謡グループのライブに飛び入り参加し、グループから誘われたことがきっかけだ。三十歳で会社を辞め、民謡歌手として独立。一九八〇年代ごろの民謡ブームの訪れとともに、テレビやラジオなどで活躍した。
 録音されていない民謡の調査は、七六年に「加賀山昭民謡研究所」を設立して続けている。北陸三県で伝わる民謡があると聞き付ければ、現地を訪れて歌い手から直接聴いたり、一般の人が歌っているのを録音したカセットテープを送ってもらったり、歌を聴いて楽譜に書き取り、伴奏を付けて曲に仕立ててきた。
 加賀山さんは「祭りやその作業自体がなくなると、民謡は歌われなくなってしまう。保存して後世に残していきたい」と語る。今回のCDに収録した曲の半数近くは、自ら楽譜に書き取った民謡だ。「高齢化で民謡に携わる人が減っている一方、若い人の頑張りが実り始めている。そういう人たちを応援しながら、民謡と触れ合う機会をつくっていきたい」と話す。
 CDは二千五百円(税抜き)。(問)加賀山さん076(249)5539

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