「まだ野球をやりたい…」今季限りで無期限休部の永和商事がサヨナラ勝ち!「感動する試合で恩返し」

2020年9月30日 18時40分

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サヨナラ打を放ち、チームメートと健闘をたたえ合う築地(右から3人目)

サヨナラ打を放ち、チームメートと健闘をたたえ合う築地(右から3人目)

  • サヨナラ打を放ち、チームメートと健闘をたたえ合う築地(右から3人目)
◇30日 社会人野球都市対抗大会・東海地区2次予選第6代表決定トーナメント1回戦 永和商事ウイング3―2王子(岡崎市民)
 まだ野球がやりたい―。そんな思いが奇跡を生んだ。今季限りで無期限休部となる永和商事ウイングが王子に3―2でサヨナラ勝ち。負ければ休部になる一戦で、1点を追う9回に4連打で逆転した。
 序盤は苦しい展開だった。4回に2点を失うと、打線は5回まで相手の先発左腕・若林の前に無安打。だが、6回に先頭の7番・山本小鉄内野手(25)=中部大=が、暗い雰囲気を一振りで変えた。「狙っていた」という内角に入ってきた初球の直球を振り抜くと打球は左翼席へ。「真芯でした。切れないでくれとだけ願ってました」。笑顔でダイヤモンドを一周するとベンチの雰囲気が一変した。
 5回以降を4人の継投で無失点に抑えて流れをつくると、1点を追う9回は先頭で1番・渡辺が三塁打を放つと、続く2番・大川がスリーボールから同点打。3番・松本も続き、無死二、三塁で4番・築地謙大主将(30)=名古屋産業大=が打席に入った。
 「みんながつないでくれて、ベンチの全員が声を掛けてくれていた。あとはバットに当てるだけでした」と築地。追い込まれた後の7球目、低めの直球に食らい付いて中前に運んだ。
 「相手に敬意を持って試合をすることを、このチームで学んできた。だからキャプテンの自分がはしゃぐわけにはいかなかった」。人生初というサヨナラ打に笑顔もガッツポーズもなかったが、整列後に仲間からたたえられるとようやく会心の笑顔を見せた。
 西正文監督(59)は「うちがこんな試合をしたことは今まで見たことない。9回はノーサイン。よく打ってくれた」とねぎらいつつ「すぐにまた試合がある。緊張感を忘れないよう言い聞かせたい」と気を引き締めた。
 山本は「今日は全員のまだ野球がやりたいという思いが一つになった結果。まだまだがけっぷちだけど、また明日も勝ちたい」、築地は「少しでも感動してもらえる試合をするのが、自分たちにできる恩返し。明日も見てくれる人の胸を熱くする試合をしたい」とそれぞれ意気込む。ラストイヤーに5年ぶりの本大会へ。パチンコ店など東海地方を中心にアミューズメント施設を運営する永和商事の“確変”が始まった。

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