もんじゅ廃炉に179億円 文科省概算要求 ふげんは90億円 前年度と同額

2020年9月30日 05時00分 (9月30日 11時11分更新)
堀内審議官(左)から説明を受ける桜本副知事=県庁で

堀内審議官(左)から説明を受ける桜本副知事=県庁で

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 文部科学省は二十九日に発表した二〇二一年度予算の概算要求で、高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)の廃炉や維持管理などの経費として百七十九億円、新型転換炉ふげん(同)の廃炉に九十億円を盛り込んだ。いずれも前年度と同額。
 もんじゅの内訳は、廃炉の経費が二十五億円、安全対策や維持管理に百五十四億円。二二年末の使用済み核燃料取り出し完了に向けて作業を進める。ふげんの内訳は二六年夏までに使用済み燃料をフランス企業に搬出する準備に四十六億円、廃炉に二十七億円、維持管理に十七億円を計上した。
 また、もんじゅの敷地内に建設する試験研究炉には、設計経費として前年度の約四倍の一億三千万円を盛り込んだ。熱出力一万キロワット未満の中規模な試験研究炉で、二一年度に建設地の地盤調査などの基本的な設計を進め、二二年度の詳細設計着手を目指す。
 ほかに敦賀市で開かれる原子力の国際シンポジウム開催経費に三千九百万円、もんじゅとふげんの廃炉作業に地元企業が参加できるよう研究や人材育成を支援する経費に三千万円を要求した。いずれも前年と同額。
 二十九日は文科省の堀内義規大臣官房審議官が県庁で桜本宏副知事に概算要求の内容を説明。もんじゅ敷地の試験研究炉については「幅広い分野で利用が見込まれる。西日本の中核拠点となり、地元振興にも最適な研究炉になる」と強調した。
 桜本副知事はもんじゅで長年にわたり多くの不具合が発生したことを指摘し「試験研究炉の設計から建設、運営まで責任体制を明確にして安全対策を十分に講じてほしい」と求めた。使用済み核燃料は県外搬出を求め、設計段階から燃料処理方法を検討しておくよう要請した。
 敦賀市役所では文科省の松本英登研究開発戦略官が渕上隆信市長に説明。渕上市長は試験研究炉について「人材育成だけでなく、雇用や産業創出につなげることが必要だ。地元振興にどうつながるのか、イメージしやすいように具体的な説明を市民や議会にしてもらいたい」と話した。 (今井智文、栗田啓右)

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