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カイロ 「親日」大統領の思い

2020年9月29日 16時00分 (10月1日 10時23分更新)
 エジプトのシシ大統領が今月、今後建設するカイロ市内の高速道路や教育施設に、相次いで「シンゾウ・アベ」と名付けることを表明した。もちろん、日本の安倍晋三前首相にちなんでのこと。政治的な意図を勘繰ったが、そうでもないようだ。
 シシ氏は安倍氏と少なくとも六回会談し、首脳級では多い方という。初訪日時にはアラブ諸国の首脳で初めて日本の国会で演説。親日派でもあり、エジプトに日本式教育を取り入れた公立学校を開いたほどだ。
 教育施設の命名理由を、シシ氏は「病気が早くよくなることを願って名付けたい」と説明。高速道路への命名は会議中に突如言い出し、関係者を驚かせた。安倍氏を気遣う気持ちは強く、フェイスブックに「早い回復を願う。両国の発展に貢献したパートナー」と投稿している。
 ただ、いつ「シンゾウ・アベ」が完成するかは未定だ。エジプトの公共事業は予定通りに進まず、支局近くの地下鉄駅も「もうすぐ完成」と言われて三年以上。新博物館の完成も数年単位で遅れている。しかし、相次いだ命名は大統領の思いがあってこそ。その気持ちがやけにうれしかった。(蜘手美鶴)

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