SS→ディープ→コントレイル…名馬から名馬へとタスキつながる10・25のその瞬間が待ち遠しい

2020年9月28日 10時27分

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笑顔で引き揚げる福永とコントレイル=27日、中京競馬場で

笑顔で引き揚げる福永とコントレイル=27日、中京競馬場で

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 去年7月、ディープインパクトの訃報を聞き、本紙で追悼記事を書いた。その時「これだけの名馬は2度と生まれないかもしれない」と感慨にふけながら執筆した記憶がある。名馬の定義は数あるが、私がその時に感じたことは、父も現役時代はスーパーホースで、子はその父に肩を並べる、もしくは超える活躍ができた、代をまたぐ名馬のリレーである。その定義に当てはめるのがサンデーサイレンスとディープインパクトの関係だ。だが、そのディープは種牡馬としても幾多の記録を生み、G1馬も多数輩出したが、自身に肩を並べる子が誕生したかと言えばそこまでには至らない。日本競馬界をけん引したサンデーの血脈が、トップの座から陥落する気がしていた。
 それが、まさか亡くなった翌年、数が限られた産駒の中から真の後継馬が誕生するとは思いもよらなかった。無敗で2冠を制した時点でコントレイルはその資格を得ているが、無敗の三冠馬はシンボリルドルフ、ディープインパクトと過去に2頭。史上3頭目となればまがう方なき父と肩を並べると言ってもいいだろう。
 本番は菊花賞だが、負けてはいけないプレッシャーの中、この神戸新聞杯で陣営がどう仕上げ、福永騎手がどう乗るか気になったが、心配無用だった。馬体重の増減はなかったが、風格を感じるほどトモがしっかりし、ステイヤー仕様に仕上がった印象を受けた。福永騎手も馬群で脚をためながら、前方や外の馬から影響を受けないよう安全な距離を取り、直線で先頭に立つ。そこからは凱旋門賞の前哨戦でエネイブルやラブが見せたのと同じ、馬なりでの楽勝だった。
 ディープがそうだったように私は三冠を制するような絶対能力の高い馬は、たとえその馬のベストな距離が2000メートルだったとしても、距離が延びれば延びるほど他と力の差が出ると思っている。10月25日、改装前の京都競馬場、名馬から名馬へとタスキがつながる瞬間を楽しみに待ちたい。
(作家)
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