九谷焼の職人技 間近で 工房の見学体験 小松でスタート 「においや熱さ、五感で知れた」

2020年9月28日 05時00分 (9月28日 05時02分更新)
二股製土所の巨大なプレス機を紹介する二股裕代表(左)=小松市立明寺町で 

二股製土所の巨大なプレス機を紹介する二股裕代表(左)=小松市立明寺町で 

  • 二股製土所の巨大なプレス機を紹介する二股裕代表(左)=小松市立明寺町で 
  • 宮吉製陶の成形用ローラーマシンを紹介する宮吉宏樹専務(右)=小松市吉竹町で

 小松市内の九谷焼工房を見学できる「GEMBAプロジェクト」が今年から始まった。製土、成形、絵付けの九谷焼作りの主要三工程への理解を深められ、体験もできる。プロジェクト実行委の地域おこし協力隊員緒方康浩さん(31)は「職人の仕事を間近で見て、感じられる貴重な体験ができる」とPRする。 (長屋文太)
 工場や産業遺産を観光資源に生かす「産業観光」を盛り上げようと、市や若杉町の九谷焼複合施設「九谷セラミック・ラボラトリー(セラボクタニ)」が実行委をつくった。六月から市内の十四工房で始めたが、新型コロナウイルス禍で夏ごろから本格的に見学客を受け入れた。参加料は各工房で異なり、見学は一人千〜三千円、体験は一人二千〜一万円程度。
 立明寺町(りゅうみょうじまち)の二股製土所では、九谷焼の原料の花坂陶石の粉砕機、水分を除くためのプレス機などの大型機械の見学を通じ、粘土作りの工程を学べる。最近は、レトロな雰囲気の機械や工場内が撮影スポットとしても人気だという。
 二股裕代表(62)は「石から土になるまでの工程には、水の量、粉砕時間などいろいろな難しさがある。こだわりを知ってほしい」と話す。
 吉竹町の宮吉製陶は、職人が間近で成形する現場を見られる。高速回転する成形用ローラーマシン、九谷焼を焼成する大型の窯などが目を引く。
 見学に訪れた加賀市山中温泉の男性客(32)は「においや熱さを五感で感じられた」と喜んでいた。宮吉宏樹専務(32)は「興味を持ってくれたら、九谷焼の販売にもつながる」と期待を寄せる。
 人間国宝吉田美統(みのり)さんの「釉裏(ゆうり)金彩」で有名な高堂町の錦山窯では、九谷焼の小箱に金箔(きんぱく)を張る体験が人気だ。窯近くに昨年、開設されたギャラリー「嘸旦(むたん)」で体験できる。四代目の吉田幸央さん(59)は「作り手の思いを伝えたい。静かな空間で特別な体験を楽しんで」と勧めている。
 申し込みは「GEMBAプロジェクト」のホームページで受け付けている。一カ月から七日前までの予約が必要。(問)セラボクタニ0761(48)4235

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