<あいちの民話を訪ねて>(12)楊貴妃伝説(名古屋市熱田区)

2020年9月27日 05時00分 (9月27日 05時00分更新) 会員限定
楊貴妃の墓の一部とされる石に水をかける参拝者=名古屋市熱田区の熱田神宮で

楊貴妃の墓の一部とされる石に水をかける参拝者=名古屋市熱田区の熱田神宮で

  • 楊貴妃の墓の一部とされる石に水をかける参拝者=名古屋市熱田区の熱田神宮で
  • 小野道風の筆とされる春敲門の額=名古屋市熱田区の熱田神宮宝物館で
  • あつた蓬莱軒で味わえる名物ひつまぶし=名古屋市熱田区で
 熱田神宮(名古屋市熱田区)本宮東にある清水社を訪れると、かたわらに湧く泉の水面から、楊貴妃の墓の一部と伝えられる小さなこけむした石が顔を出していた。
 三度水をかけて祈ると願いがかなうといわれる石。このときも、ひしゃくで水をかけ、静かに手を合わせる参拝者の姿が見られた。石は墓とされた石塔の一部との説も。神宮によると、石塔は元禄期(一六八八〜一七〇四年)に取り壊されたという。
 熱田を訪れた玄宗の家臣がくぐったとされる春敲門(しゅんこうもん)は今はなく、平安時代の能書家、小野道風の筆とされる額のみが残っている。額は神宮宝物館に収蔵され、不定期で一般公開される。
 熱田の歴史に詳しい東海学園大の安田文吉客員教授は「草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)を祭る熱田神宮は昔から日本を守る神と考えられてきた。それが玄宗皇帝の侵攻から日本を守ったという伝説を生んだのでしょう」と推測する。
 伝説を基に、熱田は中国の神仙境である「蓬莱(ほうらい)」と同一視されてきた。神宮近くにある創業百四十七年のウナギの名店「あつた蓬莱軒」の店名はこの伝説にちなんでいる。神宮以北、名古...

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