母の理容店 民泊カフェに 鶴来「タケダ」80年の歴史に幕へ

2020年9月26日 05時00分 (9月26日 10時27分更新)
10月15日に閉店しカフェに改装される理容店「タケダ」の店先に立つ竹田早苗さん(左)と三女和代さん親子=白山市鶴来日詰町で 

10月15日に閉店しカフェに改装される理容店「タケダ」の店先に立つ竹田早苗さん(左)と三女和代さん親子=白山市鶴来日詰町で 

  • 10月15日に閉店しカフェに改装される理容店「タケダ」の店先に立つ竹田早苗さん(左)と三女和代さん親子=白山市鶴来日詰町で 
  • 改装後の外観のイメージ図

78歳早苗さん、娘にバトン


 白山市鶴来日詰町の理容タケダは十月十五日、店主の竹田早苗さん(78)の高齢を理由に約八十年の歴史に幕を閉じる。地域に愛されてきた古民家を活用しようと、早苗さんの三女の竹田和代さん(44)が、喫茶店と民泊施設を兼ねた「カフェ ときどきバー お宿 たけだ」に店舗を改装する。娘が受け継ぐ新生「たけだ」は十二月二十二日に開店する。 (吉田拓海)
 理容タケダは、県内最古級の神社とされる「金剱宮(きんけんぐう)」の参道に面した築百年の古民家で営業してきた。店内に鎮座する年代物の「バーバー椅子」や、店先に設置された回転する「サインポール」が目を引く、レトロなたたずまい。義理の母から店を引き継いだ早苗さんは、結婚後から五十年にわたって店を守ってきた。
 八十歳を前に仕事への不安を感じていた早苗さんに、旅行業などに携わる和代さんが、自らの長年の夢だった喫茶店を開くことを持ちかけた。早苗さんは「閉店は少し寂しいけど、娘が違った形で店名を残してくれてうれしい」と目を潤ませる。
 店舗があった一階部分には、カウンターを備えたカフェスペース(カウンター四席、テーブル八席)を設置する。居住空間だった二階部分は民泊に向けて改装し、個室を三室設置。部屋は畳敷きの和室で、最大八人まで宿泊できる。宿泊者が、利用できる共有スペースや炊事場も設置する。
 カフェスペースは、週末の夜限定でバーとしても営業する。手芸のワークショップや、和代さんの友人の料理人を招いた食事会などの多彩な催しも企画している。
 新型コロナウイルス禍の影響で民泊の開始時期は未定だが、和代さんは「カフェを訪れた地元の人と宿泊者との交流が生まれるような、利用者がくつろげる空間をめざしたい」と目を輝かせる。

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