自然学校 コロナ直撃  感染防止で中止や縮小 余儀なく 県内団体 大幅に収入減 ネットで寄付募る

2020年9月25日 05時00分 (9月25日 09時55分更新)
昨夏の自然学校。今年は新型コロナ感染防止のために活動の中止や縮小を余儀なくされている=福井市内で(自然体験共学センター提供)

昨夏の自然学校。今年は新型コロナ感染防止のために活動の中止や縮小を余儀なくされている=福井市内で(自然体験共学センター提供)

  • 昨夏の自然学校。今年は新型コロナ感染防止のために活動の中止や縮小を余儀なくされている=福井市内で(自然体験共学センター提供)
 海や山での体験活動などを通して子どもたちに学ぶ機会を提供する「自然学校」。全国には三千を超える運営団体があるとされるが、その多くが新型コロナウイルスの影響を受けて経営に打撃を受けている。県内の団体も、感染防止のために活動の中止や縮小を余儀なくされた。 (山口育江)
 公益社団法人「日本環境教育フォーラム」(東京)のまとめによると、自然学校は全国に三千七百団体、県内には八十団体(二〇一〇年時点)がある。新型コロナの感染拡大を受けて今春、同フォーラムが各団体の実態を調査した結果、回答した二百四十団体のうち六割が「経営に影響が出ている」とした。
 県内では四団体が調査に回答。そのうち、福井市美山地区で子ども向けのキャンプを主催しているNPO法人「自然体験共学センター」は、四月から四カ月、予定していた全十七コースを中止。収入は例年より九割減った。
 関西圏からの参加者が多いが、八月からは県内の子どもを中心に受け入れている。代表の細川和朗理事長(30)は「夏場は繁忙期。参加費が主な収入源で、影響は大きい」と話す。
 大野市で自然に親しむ活動を展開する「奥越前まんまるサイト」(ノーム自然環境教育事務所)も、三月中旬から六月上旬までの活動を全て中止。三月から六カ月間の収入は三分の一ほどに落ち込んだという。
 川での体験活動などを主催する越前市の「環境文化研究所」では事業を中止せず、各ツアーの参加者を一グループに限定するなど、不特定多数が接しないように工夫してきた。ただ、行政や教育機関からの委託事業は全て中止になった。田中謙次代表理事(49)は「委託事業は収入面を支えており、このような状況が続くのは厳しい」と明かした。
 同フォーラムの加藤超大事務局長は「今回の調査は想定以上に厳しい結果だった。運営団体は小規模が多く、ほとんどが自転車操業なのが実態」と危機感をあらわにした。
 自然体験共学センターの細川理事長は「子どもたちには、自然を通じ、生きる上で大切な力を育んでほしいと考えている。収入が少なくなっていても何とか続けていきたいし、やめるべきではない」と運営の継続に向けて気を引き締めた。
 新型コロナの影響を受け、自然体験共学センターは、日本環境教育フォーラムが立ち上げたクラウドファンディングに賛同し、インターネット上で寄付を募っている。十月十六日まで。
 クラウドファンディング名は「自然学校エイド基金」。寄付は三千円からで、名を連ねる七十二団体と分配する仕組み。特定の団体を指定して支援もできる。センターのホームページの最新情報欄から寄付のページに進める。

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