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和製指導陣が描くラグビー・ヤマハ発動機の未来像【上】大久保HCも評価『ファイブ・ハーツ』5つのハートで観客の心を躍らせよう…

2020年9月25日 06時00分

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プレー哲学をファイブ・ハーツと呼ぶよう提案した大久保直弥HC(ヤマハ発動機提供)

プレー哲学をファイブ・ハーツと呼ぶよう提案した大久保直弥HC(ヤマハ発動機提供)

 ラグビー・トップリーグ(TL)のヤマハ発動機は来季に向け、世界最高峰リーグとうたわれる南半球のスーパーラグビーで日本人初のヘッドコーチ(HC)としてサンウルブズを率いた大久保直弥さん(44)をHCに迎えた。2011~19年に指揮した清宮克幸さん(53)の後を継ぐ堀川隆延GM兼監督(47)、昨年のラグビーW杯日本大会の日本代表スクラムコーチだった長谷川慎ハイパフォーマンスコーチ(48)とタッグを組む和製指導陣で悲願のTL初優勝を目指す。ヤマハ発の取り組みを3回連載で紹介する。
 ◇大久保HCの手腕
 ヤマハ発は来季に向け、7月下旬に始動した。大久保HCにとって初めての全体練習。意外なことを口にする。
 「走り方がうまくないな」
 自身が率いたサンウルブズやサントリーなどで、えりすぐりの選手に接してきたゆえの気づきかもしれない。「うまく走るには、お尻をもっと使わないといけない。足で地面を捉え、地球からいかにパワーをもらえるか。地面を捉える走りとスクラムを押すことは同じ。8人、16本の足が地面をしっかりと捉えたスクラムは強い」
 効率のいい走りを覚えると、試合終盤に余力を残せるようになる。くしくもチームは今季から陸上の元短距離日本代表、杉本龍勇・法大教授(49)をテクニカルアドバイザーに招いていた。大久保HCは走りの改善を「伸びしろでしかない」と目を細める。
 一方で、チーム文化にも目を向ける。大久保HCが高く評価するのは、清宮体制のもとで築き上げられた「プレー哲学」だ。攻守、攻防の切り替え、スクラムにラインアウト。勝負を左右するプレーでミスなく、自分たちの強みを発揮できるよう、プレー哲学と呼ぶ5つの言葉が生み出された。例えば「防御」。プレー哲学ではチームカラーの「ブルー」と銘打つ。練習でも試合でもブルーと声を掛け合い、防御へのプライドを高めているのだ。
 「このチームの最良な状態は、この5つの哲学が常につながっているとき。そのことをチームの共通認識として持った方がいい」と大久保HC。プレー哲学を「ファイブ・ハーツ」と呼ぶよう提案した。
 エンジンの回転を上げるように、顧客をワクワクさせたい同社のブランドスローガン、ユニホームの胸にも刻まれる「Revs your Heart(レヴズ・ユア・ハート)」に着想を得た。5つのハートで観客の心を躍らせよう―。そんな思いがこもっている。
 さらに、自身が若いころに乗っていた同社製バイク「SR」に注目する。40余年前の開発以来、SRらしさを失わず、今もヤマハを象徴するバイクとして市場で生きていることに感銘を受けた。「変わらないために、変わり続ける」。エンジニアの言葉が胸に響く。
 「うちも常に未来を見据え、短期的な勝利より10年後、20年後、ファイブ・ハーツが生きていることが大切。自分の役割は、ファイブ・ハーツをより大きなものにしていくこと」

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