のとじま水族館に続々 天国のラスカ 全国から悼む声

2020年9月25日 05時00分 (9月25日 05時03分更新)
ラスカを追悼する献花台前で全国から届いた花束とメッセージに見入る加藤雅文さん=七尾市ののとじま水族館で

ラスカを追悼する献花台前で全国から届いた花束とメッセージに見入る加藤雅文さん=七尾市ののとじま水族館で

  • ラスカを追悼する献花台前で全国から届いた花束とメッセージに見入る加藤雅文さん=七尾市ののとじま水族館で

 のとじま水族館(七尾市能登島曲町)の人気者として国内飼育ラッコの最高齢二十五歳(推定)まで長生きし、十二日に死んだ雌「ラスカ」を惜しむ声がやまない。同館に設置された献花台には、全国から届いた花束やメッセージが並び、飼育員らもラスカが全国規模で愛された事実を痛感する日々だという。
 ラスカは米アラスカ州生まれの野生個体で、一九九九年四月に推定四歳で同館へ。同館は搬入日を誕生日とし、今年四月十五日に最高齢を祝ったが、九月以降は食事量が低下し、天寿を全うした。
 約十七年にわたり飼育を担当した展示・海洋動物科長の加藤雅文さんは、人気者だったとはいえ人間と違うラッコへの追悼の気持ちを来館者にどういう形で表してもらうのがいいか検討。悩んだ末、ラスカがいた水槽前に十三日から生前の写真も添えた献花台を設けた。
 すると茨城県から来たラスカのファンという来場者がさっそく花束をたむけた。加藤さんは、ラスカが死ぬ前、食事量が減り展示公開が休止されたとの情報が会員制交流サイト(SNS)などで愛好者間で出回ったと知り、その全国的知名度に驚かされたという。
 その後も県内はもちろん東京都や宮城県、神奈川県など各地から花束が届き、「長生きしてくれてありがとう」「ラスカさん、おつかれさまでした。会いたかったよ」などメッセージも寄せられた。四連休中も来場者がラスカのことを尋ね、加藤さんは説明に追われた。「迷いましたが結果的に献花台を設置し良かったと思えました」と話した。
 ラスカの死後、動物と飼育員の関係を改めて見つめ直す毎日という加藤さん。「ファンから飼育員のおかげですと言われるたび、私が何か特別なことをしたわけでないと複雑な思いもあります。まだ気持ちの整理はついていませんが、ラスカから教えられることはまだまだあるようで、今後に生かせれば」と話した。献花台は二十七日まで設置予定。 (室木泰彦)

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