渋野日向子には世界と戦う土台をゆっくり築くスタイルが合っている【武川玲子コラム】

2020年9月23日 12時00分

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米ツアーで復調の兆しを見せた渋野日向子(AP)

米ツアーで復調の兆しを見せた渋野日向子(AP)

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◇武川玲子コラム「ゴルフ米ツアー見聞録」

 渋野日向子がようやく復調の兆しを見せている。米女子のメジャー第2戦・ANAインスピレーション、翌週のポートランド・クラシックと連続で予選通過した。51位、24位と決して満足のいく順位ではなかっただろうが、予選落ちが続いていた渋野の口から「やっと今季が開幕した。今年一番のゴルフだった。うれしい」と喜びの言葉が、笑顔と一緒に何度もあふれた。
 ANAでは気温47度という灼熱(しゃくねつ)の砂漠を味わい、ポートランドでは山火事の煙で3日間に短縮された大会を経験した。いくら米ツアーだってこんなことはめったにない。
 今年は新型コロナウイルスといい本当に災難が続いているが、渋野の表情はいつも明るい。ツアーは基本的にまだ外食を禁止しているから、オフの週には「みんなで自炊して、ハンバーガーを買ってきたり、とても楽しんでいる。(アメリカ生活を)つらいと思ったことはないです」と順応力も持ち合わせる。
 本来は来季からの米ツアー本格参戦を目指していた。しかし今秋に挑戦するはずの最終予選会「Qシリーズ」はコロナ禍で中止に。日米ツアー共催のTOTOクラシックジャパン(11月6~8日)も、日本の単独大会になってしまった。渋野が来季ツアーメンバーになるには、今季同ツアーで優勝するしかない。
 もちろん優勝となるとハードルは高いが、可能性もある。でも急がなくて良い。まだ21歳、日米の両方に参戦し、世界と戦う土台をゆっくり築くスタイルが、きっと渋野に合っている。次戦は推薦出場する10月1日開幕のショップライト・クラシック(ニュージャージー州)、翌週はメジャー第3戦・全米女子プロ選手権(ペンシルベニア州)と連戦する。米国での残り2試合ものびのびと戦うことを期待している。
(全米ゴルフ記者協会会員)

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