コロナ検査医師ら研修 福井、敦賀で288機関参加 

2020年9月23日 05時00分 (9月23日 09時35分更新)

 インフルエンザ流行期を前に、新型コロナウイルスの検査数を一日最大三千件に増やす体制を整えるため、地域の医療機関を対象にした研修会が二十二日、福井、敦賀両市であった。嶺北と嶺南の計二百八十八機関が参加し、県が確保を目指す百五十機関を上回った。体制が整えば、身近なかかりつけ医で診療・検査が受けられるようになる。(山本洋児)
 研修会は県と県医師会が主催。福井市で二百四十三機関、敦賀市で四十五機関が参加した。県によると、同会には五百三十機関が加盟し、この日は小児科と内科の大半が出席した。福井市の県生活学習館(ユー・アイふくい)では、同会の池端幸彦会長が「少しでも多くの医療機関に手を挙げてもらい、みんなで正しく恐れ、かかりつけ医の患者を守る体制を取りたい」とあいさつした。
 検査を担う地域の医療機関は、同会を代理人とし、県・福井市と行政検査に関する集合契約を結ぶ。第一回の締め切りは二十八日で、最終は十月二十八日。九〜十月に契約を締結する。医療機関の体制整備後、十一月上旬からは新たな検査体制へと移行する予定。
 参加機関には、国から診療体制を確保した時間に応じて補助金が出るほか、感染防止対策に必要な防護服など資材が供給される。診療・検査体制としては、車の中で診療するドライブスルー方式、野外テント型、同一施設で時間分離などが想定される。
 医療機関の名称は非公表。患者は身近なかかりつけ医に電話し、診療可能かどうかを聞く。可能な場合は簡易キットを使った抗原検査かPCR検査のため、検体採取を受ける。かかりつけ医を持たない場合は、これまで同様、県庁内の帰国者・接触者相談総合センターに連絡し、身近な医療機関を紹介してもらう。新型コロナの検査費用は公費負担になる。
 検査体制を巡っては、県が十二月までにPCR検査を一日最大七百六十八件へと増やす方針。地域の医療機関による抗原検査二千二百件余りと合わせ、三千件を目指している。

地域の医療機関を対象にした新型コロナウイルスの検査に関する研修会で、出席者からはさまざまな反応が見られた=22日、福井市の県生活学習館で


 検査「実施する」「現実的でない」


賛否分かれる

 福井、敦賀両市で二十二日にあった新型コロナウイルスの研修会は、開業医が抗原検査などの実施に当たって抱く不安や疑問を解消することが目的だった。インフルエンザと症状が似ているため、冬に向けて検査体制の拡充は欠かせない。参加した開業医からは「実施する」「検討中」「現実的でない」など賛否両論の声が上がった。
 「患者の不安を取り除くため、できる体制は整えたい」。研修会後、福井市で小児科を開業している男性(65)は力を込めた。通常の診療場所とは別に「外診療室」を設置済みで、スタッフらの理解も得られているという。
 鯖江市で内科診療を中心とする男性(53)は、看護師三人と出席した。「インフルの疑いがある患者を診るなら、新型コロナの検査は必須」としつつ、施設が狭く動線を分けられないと説明。「市内の開業医仲間と相談し、曜日と時間で担当分けする方法を話し合いたい」と語った。
 新たに新型コロナの検査を実施すると、通常の外来に影響が出る。福井市で小児科診療を担当している男性(61)は「抗原検査くらいはやらないといけないかな」と検討中の様子。発熱患者の安心のため、陰性判定を出すことが目的とし「積極的にはやらない」と話した。
 一方、検査に否定的な声もあった。同市の五十代男性は「感染したら恥ずかしいし、スタッフが反対したらできない。例え動線を別に確保しても、患者がその通り動くかどうかは分からない」と指摘。その上で「開業医に任せるのではなく、行政側が専用スペースを設けるのがベストだ」と語った。 (山本洋児)

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