金時草の赤紫 いつも濃く 白山の農事法人 乾燥前に蒸す作業

2020年9月22日 05時00分 (9月22日 12時14分更新)
せいろで蒸した金時草を広げる施設の職員=白山市三ツ屋野町で

せいろで蒸した金時草を広げる施設の職員=白山市三ツ屋野町で

  • せいろで蒸した金時草を広げる施設の職員=白山市三ツ屋野町で
  • 金時草の乾燥葉を練り込んだジェラート=白山市三ツ屋野町で
  • 葉の裏側が赤紫色の金時草=白山市三ツ屋野町で

ジェラート 今月発売


 白山市三ツ屋野町の農事組合法人「にわか」が、加賀野菜の金時草の赤紫色を、収穫時期でなくても楽しめるよう、乾燥させる前に蒸すという一手間を加えている。蒸すことで葉が軟らかくなり、細かくもみ砕いた葉から色素を抽出しやすくなる。加工品として重宝され、新たに乾燥葉を練り込んだジェラートを開発し、今月末には販売する。 (都沙羅)
 金時草は酢の物や天ぷらとして食べられる夏野菜。収穫期は六月から十一月までだが、時期によって葉から抽出される赤紫色の色素の濃淡に差が出る。そのまま乾燥させると、抽出液が褐色になり、安定して赤紫色の色素を得ることが難しい。
 にわかは二〇〇〇年から金時草の栽培と加工に取り組んでいる。〇七年から、県農林総合研究センターが煎茶の色出しから着想を得て開発した特許技術の活用を始めた。茶葉を蒸すことで生葉よりも軟らかくなり、乾かしてもみ砕くと細かい茶葉が「にごり」になり、濃い色になる仕組みだ。
 にわかの加工施設では週に一度、職員が集まり乾燥葉を作っている。規格外となる根元部分の葉をせいろで蒸し、広げて丸一日乾燥機に入れる。翌日は袋に入れてもみ砕き、粉末状にする。金時草約一キロから乾燥葉七十グラムができ、年間百キロほど生産している。
 小学校の給食では乾燥葉と色素を使った金時草ご飯として登場した。ドレッシングにも加工され、活用例は季節を問わない。新たに開発したジェラートには乾燥葉を練り込み、ほんのりと赤紫色に染まって、目でも楽しい一品になった。
 にわかの庄田壮一代表(65)は「いつでも色を楽しめることで、料理に活用できる幅が広がった」と話している。

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