グランパスとオーシャンズ 名古屋に“ブラジルの絆”…FリーグMVPペピータ ジョーの応援「力になった」

2020年2月3日 10時13分

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パワフルなプレーでオーシャンズの数々のタイトルに貢献してきたペピータ(名古屋オーシャンズ提供)

パワフルなプレーでオーシャンズの数々のタイトルに貢献してきたペピータ(名古屋オーシャンズ提供)

  • パワフルなプレーでオーシャンズの数々のタイトルに貢献してきたペピータ(名古屋オーシャンズ提供)
 Fリーグの年間王者を決めるプレーオフ決勝が1月25、26日に名古屋市港区の武田テバオーシャンアリーナで行われ、名古屋オーシャンズはバサジィ大分との2試合を1勝1分けとして3季連続12度目の優勝を決めた。大会後に発表されたベストファイブは関口優志(28)、ヴァルチーニョ(28)、ペピータ(31)、ラファ(29)、吉川智貴(30)と全員がオーシャンズの選手。そして、最優秀選手賞(MVP)に選ばれたのがペピータだった。
 ペピータは大分との2試合でもMVPにふさわしい活躍を見せた。第1戦では試合開始直後に自陣でボールを奪うと、カウンターから自らゴール。わずか20秒で先制点を決めた。第2戦でも3-0の前半、浮き球のパスに左足で合わせるボレーで、強烈なミドルシュートを叩き込んだ。
 ペピータの特徴は大きく分けて二つある。左足から繰り出す強烈なシュートと、鋼のようなフィジカルだ。さらに、ゴールへ向かう姿勢は誰よりも強く、前線でハイプレスをかけに行き、ボールを奪う。第1戦で吉川にアシストした2点目もまさにそうだった。
 フットサルはゴールのサイズもコートも小さいため、多様な戦術をもとにゴールを狙うのがセオリーだ。しかし、ペピータは「個」の力で打開することもできるため、常識破りなプレーでチームを幾度となく救ってきた。だからこそMVPに選ばれたと言っても過言ではない。
 「MVPを頂けたことは嬉しいですが、今日のような難しいゲームに勝てたことの方が重要。みんなで喜びを分かち合えていることが私にとっては一番嬉しいです」
 受賞の感想を聞かれると、そんな言葉が返ってきた。2017年からオーシャンズの一員になったペピータは、加入直後に左膝前十字靭帯を断裂。Fリーグデビューは1シーズンお預けとなってしまった。
 それでも自分に投資し、リハビリでも支えてくれたクラブに対して「タイトルで恩返しがしたい」と常々口にしていた。だからこそ、個人賞よりもチームの勝利を喜んだ。
 「チームを勝たせたい」という気持ちも一つの大きなモチベーションだが、プレーオフ第1戦ではもう一つ、彼のモチベーションを上げることがあった。名古屋グランパスのジョー(32)がプライベートで応援に訪れていたのだ。
 ブラジル出身の2人はコリンチャンスの下部組織でともにプレーしていたことがある。交流が深まったのは共に日本でプレーするようになってから。同じ「フットボール選手」としてオーシャンズのヴァルチーニョやラファ、グランパスのガブリエル・シャビエル(26)やエドゥアルドネット(31)も含めて仲が良いそうだ。
 その中でも、ジョーは元ブラジル代表でコリンチャンスでもタイトルに貢献してきた名選手。ペピータは「そういう選手がわざわざ足を運んで応援しにきてくれたので力になった」と語った。
 お互いにピッチで活躍して刺激を与え合うためにも、そしてクラブに恩返しをするためにもペピータは優勝の余韻に浸りながらも先を見据えた。
 「少しの間休んでから一度、気持ちをまた切り替えて、次の4冠目を狙っていきたいです」
 最後の1冠となる全日本選手権は3月14日に開幕する。今季を締めくくる最後の大会でも優勝を成し遂げ、有終の美でシーズンを終えたいところ。そのためにも、ペピータが熱い闘志を燃やす。(スポーツライター・舞野隼大)

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