山口さよさんの在宅41年(2)一人暮らしの原動力 高島碧(東海本社報道部)

2020年9月20日 05時00分 (9月20日 05時00分更新) 会員限定
大学生から食事の介助を受ける山口さよさん=三重県四日市市伊倉で

大学生から食事の介助を受ける山口さよさん=三重県四日市市伊倉で

  • 大学生から食事の介助を受ける山口さよさん=三重県四日市市伊倉で
 今から四十一年前の一九七九年、重度障害者の山口さよさん(74)は母親の元を離れ、一人暮らしを始めた。生まれてまもなく脳性まひになり、二次障害の頸椎(けいつい)まひも患って手足や首を自由に動かすことができない。公的制度が今ほど充実していなかった当時、なぜ、そんなことができたのか。キーワードは「仲間」だった。
 大阪府立の入所施設から、三重県菰野町に移り、母と継父との同居生活を始めたさよさんは、地元の福祉団体が企画した旅行に参加し、そこで聴覚障害者や手話通訳者の人たちと仲良くなった。
 「旅行で親切に車いすを押してくれたお礼を言いたくて、四日市の手話サークルを訪ね、そのまま入ったの。手を使えない人がなんでサークルに入るんだって言う人もいたけどね」

人とはすぐ仲良しに

 強みは天性の人懐こさと明るさ。「私、誰にでも『こんにちは』って声かけるじゃん。相手も『こんにちは』って応じるでしょ。興味もって話しかければ向き合える人も必ずいる」
 仲良くなった手話通訳者の女性(62)は「年上のお姉さんのできないことを代わりにしている感じで、助けている感覚はなかった。駅に行けば、誰かに車いすを持ち上げてくれるように...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

PR情報

ニュースを問うの最新ニュース

記事一覧