ウイルス検査の精度向上 浜ホトが試薬開発向け新製品

2020年9月18日 05時00分 (9月18日 10時55分更新)
浜松ホトニクスのイムノクロマトリーダの新製品。従来より微量のウイルスでも検出できる=浜松市中区で

浜松ホトニクスのイムノクロマトリーダの新製品。従来より微量のウイルスでも検出できる=浜松市中区で

  • 浜松ホトニクスのイムノクロマトリーダの新製品。従来より微量のウイルスでも検出できる=浜松市中区で
 浜松ホトニクスは十七日、インフルエンザや新型コロナなどのウイルス感染を迅速に調べる検査「イムノクロマト法」の精度を高める新製品を開発したと発表した。ウイルスなどの抗原や抗体があることを示す光を従来の十倍以上の感度で読み取ることができ、試薬開発の効率化や診断精度の向上につながる。十月一日から受注販売を始める。 (久下悠一郎)
 イムノクロマト法は、鼻の奥から採取した体液や血液などの検体を試薬に垂らし、抗原や抗体の有無を調べる検査。試薬には発色する物質が含まれ、抗原や抗体が多いほど色が濃くなる。ウイルスの遺伝子を調べるPCR検査より確度は落ちるが、結果判明が十五分程度と格段に早い。市販の妊娠検査薬にも同じ仕組みが用いられている。
 浜ホトが二〇〇三年から手掛ける「イムノクロマトリーダ」は、試薬に光を当て、抗原や抗体と結合した物質が放つ光を検出する装置で、微量の抗原や抗体の有無も調べられる。新製品「C10066−60」では、照射する紫外光を強めるとともに、ノイズを低減することで計測感度の向上に成功。検体ごとの測定結果のばらつきを抑えるデータ解析技術も取り入れた。
 価格は百十万円。磐田市の豊岡製作所で製造し、初年度に百台、三年後に年間五百台の販売を目指す。従来のインフルエンザやアレルギー検査のほか、需要が高まっている新型コロナウイルス検査の試薬メーカーに売り込む。
 試薬完成後は、各メーカーに対応したリーダを相手先ブランドによる生産(OEM)で供給し、医療機関への普及も図る。電子管事業部第1製造部の小沢勉部長は「病院やクリニックでも試薬の性能を最大限に生かした高精度の感染症診断が素早くできる」と強調し、医療従事者の負担軽減を期待する。
PR情報