報恩講にキッシュどうぞ 金沢・乗円寺 感染防止、精進料理 代わりに 白山「クゥーイ」考案

2020年9月17日 05時00分 (9月17日 05時03分更新)
クゥーイの店主高田慈之さんが報恩講料理にちなんで考案したキッシュ=白山市八幡町で

クゥーイの店主高田慈之さんが報恩講料理にちなんで考案したキッシュ=白山市八幡町で

  • クゥーイの店主高田慈之さんが報恩講料理にちなんで考案したキッシュ=白山市八幡町で

 白山市八幡町の飲食店「白山キッシュハウス クゥーイ」が、浄土真宗の宗祖親鸞聖人の遺徳をしのぶ法要「報恩講(ほうおんこう)」で、門徒らをもてなす精進料理から着想を得たキッシュを考案した。十月四日に催される乗円寺(金沢市石引)の報恩講で、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために料理の提供をやめ、代わりに門徒らに振る舞われる。 (都沙羅)
 「報恩講キッシュ」は、能登町産のシイタケのペーストに、エリンギやシメジをのせたキノコづくし。生地には通常の小麦と生クリームを使わず、米粉と豆乳を混ぜて焼き上げたためサクサクとした食感が楽しめる。
 乗円寺は毎年十月四、五両日に報恩講を営んできた。今年は新型コロナ禍を考慮して四日のみの開催にし、三密防止のため精進料理の提供も取りやめた。
 「料理の代わりに何かをテークアウトで振る舞いたい」。住職の福田乗さん(42)が考えていたところ、門徒でクゥーイ店主の高田慈之(よしゆき)さん(62)が「キッシュならば報恩講用にアレンジでき、持ち帰りやすいのでは」と提案。精進料理の食材と組み合わせて作ることになった。
 キッシュの食材にキノコを選んだのは、乗円寺ではかつて、ある門徒の母親が作るキノコ料理が報恩講で登場していたため。その女性が亡くなった後は、キノコ料理は出なくなっていたが、「おいしくて人気の名物料理だった」と福田住職。加えて、釈迦(しゃか)が最後に食べたとされる食事「スーカラマッタヴァー」がキノコ料理だという説もあり、高田さんが試作を重ね、完成させた。
 高田さんは「今年は皆で食事ができない分、お寺やお釈迦様への思いをキッシュに詰め込んだ」と話す。
 キッシュは当日、門徒に配布するほか、クゥーイでも販売を開始する予定。 

 報恩講 親鸞の命日に合わせ、秋から冬にかけて営まれる法要。お参りに集まった人たちに「お斎(とき)」と呼ばれる精進料理が振る舞われる。地域ごとに料理に特色があり、白山麓では山菜の酢の物や堅豆腐の刺し身などが出る。真宗大谷派は旧暦の命日である11月28日を報恩講の最終日として1週間行い、各地の寺は本山の日程とずらして行う。


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