<校閲記者のほぉ〜ワード> 違うくない?

2020年9月13日 05時00分 (9月13日 05時00分更新)

 本文中に1カ所、使い方が不適切な漢字があります。間違い探しにもチャレンジ!

 おうち時間が長くなり、テレビを見ることが増えました。先日耳に飛び込んできたのはこんな言葉。「違うくない?」
 「違わない」では? 「違う」は、歩く、読む、歌うなどと同じ動詞です。違わない、違った、違えば…などと活用します。
 「違くない」と言う人もいるような。形容詞、例えば「青い」が、青くない、青かった、青ければ…となるのに倣って「違くない」としたのがこれ。「違う」は同じでない状態を指します。大きい、楽しいなどの形容詞も、性質や状態を表すことから産まれました。
 「違うくない」は「違う」に直接「くない」をくっつけています。横着ですが、簡単とも言えます。ツイッターなどのおしゃべりに近い書き言葉では「無理くない」「できるくない」などあるわあるわ。「くない」、すごくないか。
 新聞では「違くない」も「違うくない」も見慣れませんね。中日新聞のデータベースではどちらも見つかりませんでした。辞書もそうかと思いきや、2019年発行の「大辞林」第4版では「違くない」が見出し語になっています。他では「違う」の項目の中で誤用や俗用と触れられる程度。随分出世しています。ただここにも若者言葉とあるので、校閲のときは直すか確認する必要がありそうです。 (寺尾香里)

<答え>第3段落の産まれました→生まれました(産は出産の意味で使います)


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