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愛知ディオーネの最速女王・森若菜 前人未踏の130キロ台に挑む

2018年10月31日 02時00分

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女子プロ野球の最速記録を更新した愛知ディオーネの森若菜投手=岐阜市内で(谷大平撮影)

女子プロ野球の最速記録を更新した愛知ディオーネの森若菜投手=岐阜市内で(谷大平撮影)

 日本女子プロ野球リーグの「愛知ディオーネ」に日本最速女王がいる。愛知の年間女王に貢献した右腕の森若菜投手(19)は、8月の公式戦で日本女子プロ野球最速となる128キロを計測。自己最速記録を一気に4キロ更新し、女子野球では前人未到の130キロ台も射程にとらえている。
 念願だった日本最速女王の称号を夏に手に入れた。香川・丸亀市民球場で行われた8月5日の京都フローラ戦、6回途中から登板した森が投げ込んだ球は高めに抜けた。掲示板に表示されたのは128キロ。男子とは比較にならないが、日本女子プロ野球界にとっては偉大な新記録だった。
 「球速は全然意識していなかったんです。ベンチや観客の声で初めて記録が出たことを知りました」と話した球速は、自身の最高を4キロ更新しただけじゃない。2010年に創設された日本女子プロ野球にあって、複数選手が記録していた最高を2キロ更新していた。
 2歳上の兄の影響で小学1年から地元の少年野球チームで野球を始めた。大学まで野球を続けた兄ともバッテリーを組み、6年時には男子を含めても奈良県内で3本の指に入る投手といわれた。「よく男の子と間違われました」と男子に交じって白球を追いかけた当時を笑顔で振り返る。
 速球派投手としての原点は、現在チームメートで今年の女子野球W杯で3大会連続の最優秀選手に輝いた里綾実投手(28)の存在だ。京都・福知山成美高時代は2年生まで内野手。3年に上がる直前に、里が当時の女子プロ野球最速の125キロを記録したというニュースを知った。球速に自信があっただけに「絶対に越えたい」と高校の監督に「私も125キロを出したい」と直談判して再び投手に戻った。
 球速アップへ独特な練習にも取り組んでいる。坂道を横に走ることでマウンドと同じ感覚を養っている。さらに高校時代には身長よりも長い竹のさおを両手で持って全身をくぐらせる方法で、柔軟性を高めていたというのだ。
 昨季から女子プロ野球リーグで戦い、今季は愛知ディオーネに移籍。チームメートとなったあこがれの里にも「一緒のチームになってライバルに変わった。グラウンドに立ったら上下関係なく、負けたくない」と気後れすることはない。
 大台の130キロと同じくらいの目標は、里らの活躍で日本代表が6連覇を達成しているW杯への出場だ。今年のW杯では最終メンバーに入ることなく悔しい思いをした。「日本代表の縦じまのユニホームはあこがれ。いつかは自分もあそこで投げたい」。近い将来、女子プロ野球界の速球女王が世界のひのき舞台に立ってみせる。 (谷大平)
 ▼森若菜(もり・わかな) 1998(平成10)年12月11日生まれ、奈良県桜井市出身の19歳。165センチ、65キロ。右投げ右打ち。三輪小1年から地元の少年野球チーム「三輪ジャガース」で本格的に競技を始め、大三輪中では同校軟式野球部に所属。京都・福知山成美高女子硬式野球部から2017年に若手中心チームのレイアに加入し、今季から愛知ディオーネに移籍した。

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