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ヤマブドウで若者根付け 南砺・西太美の農家ら 農事法人設立

2020年9月12日 05時00分 (9月12日 10時16分更新)
大きく実ったヤマブドウ=南砺市才川七で

大きく実ったヤマブドウ=南砺市才川七で

ワイン醸造や加工品製造へ


 南砺市西太美地域の活性化のため、二〇一五年からワイン用ヤマブドウを栽培している地元の農家有志らが六月、将来、自前でワインの販売や醸造をするため、農事組合法人「医王の恵み」を設立した。ジャムやゼリーなど加工品の販売、地元に宿泊して収穫や加工品作りの体験をする農泊まで夢を広げて、最盛期を迎えたブドウの収穫に当たっている。(松村裕子)
 西太美地域は目立った産物がないことから、地元にも野生種が自生し、普通のブドウよりポリフェノールやカテキン、ビタミンが豊富なヤマブドウに着目。耕作放棄地など七千二百五十平方メートルで月山という品種を約三百本栽培している。木が育ってきたため房も長く粒も大きくなり、収量も増えつつある。地元産だけではまだ足りず、他産地のブドウも含めて醸造しており、三年後には地元産100%のワインを目指す。
 醸造は福井県大野市のワイナリー、販売は市内の道の駅福光や地元JA、酒店に依頼している。収益を上げるため、法人化して、来年にも直接販売に乗りだし、いずれは醸造も手掛ける方針。
 ヤマブドウ100%のワインは酸味や渋味、奥深い香りがあり、毎年完売。皮と実を使ったヤマブドウ100%のジャムも試作品は味わい深く、有志は加工品作りにも自信を深める。農泊の宿泊先は当初はコテージなど地元観光施設との連携を探るが、担い手が増えれば空き家の活用も視野に入れる。
 西太美地域は過疎化が進んでおり、山本隆一理事(71)は「将来は体験型観光農園にして、若い人が働く場を用意したい。若手を呼び寄せるために事業を軌道に乗せたいし、若手が増えることで事業も拡大したい」と夢を語る。
 今季の収量は長雨と高温で予想よりやや少ない六百キロの見込み。九月中に収穫、選別してワイナリーに持ち込む。千八百本(一本当たり七百五十ミリリットル)を造り、十二月上旬には販売開始する予定。

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