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額の傷は逃げずにぶつかる小兵の勲章 新十両の翠富士「正攻法にこだわりたい」旋風乗って出世誓う

2020年2月4日 21時59分

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初場所、土俵入りする翠富士

初場所、土俵入りする翠富士

 大相撲初場所で、自己最高位の東幕下2枚目で臨んだ翠富士(23)=伊勢ケ浜=が5勝2敗と勝ち越し、春場所での新十両昇進が決まった。170センチ、107キロの新関取は、幕内の土俵を沸かす炎鵬(宮城野)や兄弟子の照強を刺激に「2人の中間のような相撲を取れたら」と、小兵旋風に乗っての出世を誓っている。
 額の擦り傷は、小兵でも逃げずにぶつかる執念の結晶だ。

 初場所9日目の五番相撲。2勝2敗同士の一番で、「昭和の大横綱」大鵬の孫・納谷の巨体に押しつぶされそうになりながらも力負けせず、捨て身の右下手投げ。とっさに手を付いてもおかしくない場面で、顔から土俵へ突っ込んだ。取り直しに持ち込み、昇進へ望みをつなぐ白星をもぎ取った。
 気合でもたらした勢いのまま、幕内経験者の千代の国と富士東に連勝。5勝2敗として関取の座をつかみ、喜びの十両昇進記者会見では堂々と言い切った。

 「小さい人が大きい人に勝つというのは、相撲の面白いところ。自分が投げたりしたら、お客さんもワーッってなるんで。小さいながらも正攻法にこだわりたい」

 小兵といえば、幕内では炎鵬と照強。ところが、見習おうにも「自分は照強関みたいなむちゃくちゃ力強い出足もないですし、炎鵬関みたいなきれいな技もない」と2人は別格の存在と位置づけている。だからこそ「中間のような」相撲を追い求め、関取衆らにぶつかり続ける猛稽古を重ねてきた。
 稽古以外でも、部屋ぐるみの支えが力になった。重圧をやわらげてくれたのは、昨年名古屋場所で引退した部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)だ。

 勝ち越し王手で迎えた11日目の千代の国との取組前に「当たってからいなされて、ダメそうだな」と予想されると、「いなされるくらい、思い切りいけというメッセージかな」と前向きに解釈。富士東と顔を合わせる14日目には「関取、関取」とフライング気味で呼び掛けられ、緊張がほぐれたという。

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