北陸景気「下げ止まり」 日銀9月 2年9カ月ぶり上方修正

2020年9月11日 05時00分 (9月11日 09時59分更新)
 日銀金沢支店は十日発表した九月の金融経済月報で、北陸三県の景気判断を「下げ止まっているものの、厳しい状態にある」とし、二年九カ月ぶりに引き上げた。新型コロナウイルスの影響で前回七月まで五カ月連続で下方修正していたが、経済活動の再開を背景に生産面で一部業種に下げ止まりがみられた。会見した武田吉孝支店長は「悪化に歯止めはかかったが、依然として低水準の状況に変わりない」と述べた。
 個別項目では、生産を「下げ止まっている」へと引き上げた。電子部品・デバイスは、スマートフォン向けの受注増などで持ち直しつつある。金属製品も在庫調整の進展もあって下げ止まった。一方、生産用機械と繊維は一部で底打ちもみられるが、全体的には大幅な減産が続いている。
 個人消費は「一部に持ち直しの動きもみられるが、力強さに欠けている」とし、据え置いた。前回から表現を変更したものの「回復基調までは至っていない」(武田支店長)。例年八月の帰省シーズンに需要が高まる高級食材などの動きも鈍かったという。
 公共投資は「高水準で横ばい圏内の動きとなっている」へと五年十カ月ぶりに下方修正した。進展してきた北陸新幹線延伸工事の予算規模などを踏まえ、これまでの増加局面から判断を下げた。武田支店長は「引き続き経済活動を下支えしている」と述べた。
 コロナ禍で手元資金の確保に走った企業の動きを反映し、七月末の金融機関の預金残高は前年同月比8・7%増、貸出金残高は5・2%増となり、いずれも伸び率は比較可能な一九九六年以降で最大を更新した。(中平雄大)

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