「あしたのジョー」が生まれた空間… 梶原一騎宅に眠る宝、長男が語る
2020年9月11日 05時00分 (9月11日 05時02分更新)
漫画「あしたのジョー」などの原作者である梶原一騎(本名・高森朝樹)が亡くなってから三十三年。東京都練馬区の自宅には漫画ファン、格闘技マニア垂ぜんのお宝グッズが眠っている。梶原の長男・高森城さん(52)は「父が生きた証し。いつか多くの人に見てほしい」と思い出を語った。(森合正範)
百七十坪の敷地にそびえ立つ「漫画御殿」。一九六九年、梶原が野球漫画「巨人の星」を大ヒットさせ、ボクシング漫画「あしたのジョー」の連載開始から一年半が過ぎたころ、建てた豪邸だ。
門から玄関のたたずまいは梶原が亡くなったときのまま。愛車ベンツが止まり、玄関では梶原がほほ笑む写真とタイガーマスク像がお出迎え。高森さんは「玄関以外は当時と様変わりした」と言うが、応接室の本棚には漫画がずらりと並び、リビングにはトロフィーや記念写真が飾られている。トレードマークだったサングラスや極真空手の黒帯も保管されている。
梶原は六六年から「週刊少年マガジン」で連載した「巨人の星」で脚光を浴び、「スポ根」ブームの先駆けとなった。従来のギャグや子ども向けの漫画の世界から「劇画」と呼ばれる作風に変化させ、人気を博した。「巨人の星」「あし...
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