富山県の青果 ブランドに 産出額 最下位脱出へ協定

2020年9月4日 05時00分 (9月4日 10時06分更新)

◇富山中央青果、農総研、富山銀


 青果卸の富山中央青果(富山市)と、農産物直売の農業総合研究所(和歌山市)、富山銀行(富山県高岡市)の三社は三日、県産青果物の生産や販路の拡大に向けて連携協定を結んだ。ブランド化によって付加価値を高め、産地の活性化を図る。将来的に海外販売も視野に入れる。「市場流通」と「市場外流通」という対立関係にある企業が手を結ぶ取り組みは珍しいという。 (中平雄大)
 農総研はITを駆使し、生産者が市場を通さず、農産物の価格や販売先を自ら決められる流通プラットフォームを提供するベンチャー。登録する生産者は約九千人、店舗数は約千六百店に上る。二〇一六年には東証マザーズに上場した。
 農林水産省の統計によると、富山県はコメ中心の兼業農家が多いため青果物の産出額が少なく、野菜は一八年で五十八億円と四十七都道府県で最下位、果実は二十一億円で四十四位となっている。生産者の収入増を支援して青果物の産出額の増加につなげようと、三社が協力することにした。
 ブランド化に向けては、農総研が生産者の思いや商品の特長といった情報を商品パッケージなどを通じて消費者に提供する。QRコードも印刷し、消費者がスマートフォンで読み取ると、お薦めの調理方法を紹介した動画が見られるようにする。富山銀は販路開拓や事業承継などで生産者を支援していく。
 富山中央青果の安井豊社長は「生産者の役に立ちたいという思いは共通している。取り組みを通じて若手の生産者に成功をつかんでもらい、生産量の拡大につなげたい」。農総研の及川智正会長最高経営責任者(CEO)は「最下位を脱するためには、まず県民の皆さんに食べてもらうことが大事だが、将来的には県外流通や海外輸出にも広げたい」と意気込んだ。

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