<安倍政権と中部経済> 超低金利、あえぐ地銀

2020年9月3日 05時00分 (9月3日 05時01分更新) 会員限定
名古屋銀行が高層ビルに構える「ハートフルプラザ」。本業の貸し出し以外の収益源を探る情報発信拠点として、従来の店舗とは一線を画すカフェのような内装で客を迎える=名古屋市中村区で

名古屋銀行が高層ビルに構える「ハートフルプラザ」。本業の貸し出し以外の収益源を探る情報発信拠点として、従来の店舗とは一線を画すカフェのような内装で客を迎える=名古屋市中村区で

  • 名古屋銀行が高層ビルに構える「ハートフルプラザ」。本業の貸し出し以外の収益源を探る情報発信拠点として、従来の店舗とは一線を画すカフェのような内装で客を迎える=名古屋市中村区で
 「やはり変わらないのか…」。二日の朝、中部地方の地方銀行の頭取は、スマートフォンで自民党総裁選のニュースをチェックしながらつぶやいた。安倍晋三首相の後任に名乗りを上げた三人の候補者。経済紙のサイトには、いずれの候補も安倍政権が進めた大規模な金融緩和を維持するという趣旨の記事があった。「アベノミクス」は円安と株高を演出した一方、金融機関の稼ぐ力を奪う超低金利を生んだ。頭取には「貧乏くじを引かされた」という思いがぬぐえない。
 銀行が収益を稼ぐ最も基本的な業務は、資金を必要とする企業や個人に貸し出し、利息を得ることだ。しかし、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が踏み切った「異次元の金融緩和」は市場に資金をあふれさせ、この金利を細らせた。
 日銀名古屋支店によると、東海三県(愛知、岐阜、三重)の地銀八行の貸出金利の平均(貸出約定平均金利)は、安倍氏が首相に就任した二〇一二年十二月には1・3%を超えていた。その後ほぼ一貫して下落し、日銀のマイナス金利導入の直後の一六年三月に初めて1%を割り込む。さらに今年三月には0・7%台まで落ち込んだ。
 愛知県内の地銀支店で働く営業担当者は「毎月のように金利が落ち...

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