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リニア工事 表流水への懸念根強く 利水者アンケート

2020年9月3日 05時00分 (12月22日 17時20分更新)
 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、本紙が大井川の利水者十一団体・社に実施したアンケートの回答を順次紹介する。初回は「懸念材料は何か」。
 JR東海は、何ら対策を講じない場合、工事によって大井川の流量(表流水)は最大で毎秒二トン減少すると試算している。トンネル湧水はくみ上げ、導水路トンネルで川に戻すと説明するが、現実に、どれだけの流量が減るとみているかは「試算していない」としている。
 県は流量だけでなく、水質の保全も求める。水質悪化や、水温が大きく変化した場合、生態系に影響を与える可能性があるからだ。中下流域の地下水が減る恐れや、水が減った場合の補償、県外からの風評被害に対する懸念も生じている。
 複数回答可で、最多は「A・表流水」の八団体。「C・水質」の六団体、「E・その他、補償、風評被害など」の四団体と続いた。「B・地下水」は三団体、「D・水温」は一団体だった。
 中部電力静岡水力センターは「県および国土交通省の有識者会議で協議を重ねている段階で、その進捗(しんちょく)を見守りたい」として回答しなかった。神座土地改良区は「A・B」を選択したが、その理由は無記入だった。 (広田和也、大橋貴史)

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