粟津温泉街の今昔 発信を 出身大学生 写真収集に奔走

2020年9月3日 05時00分 (9月3日 10時39分更新)
粟津温泉街のさまざまな写真を撮り始めた川端一嵩さん=小松市粟津町で

粟津温泉街のさまざまな写真を撮り始めた川端一嵩さん=小松市粟津町で

  • 粟津温泉街のさまざまな写真を撮り始めた川端一嵩さん=小松市粟津町で
  • 街を歩き回って撮った写真や、住民から集めた過去の温泉街の写真=小松市粟津町で

「住民を前向きに」


 小松市の粟津温泉街で生まれ育った大学生川端一嵩(かずたか)さん(22)=同市湯上町出身=が、昔と今の温泉街の写真を集めている。観光業に大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルス禍がきっかけ。「何かできることをしたい。世の中にこの街を発信し、住民には前向きになってほしい」と話す。(長屋文太)
 満面の笑みのおじいちゃんやおばあちゃん、街角の商店、つたが茂った廃屋…。七月から街を歩き回り、数百枚の写真を撮った。川端さんは「ノスタルジックなものをつい撮ってしまう。もっといろいろな写真を撮りたい」と話す。
 川端さんは、東京都の武蔵大経済学部の四年生。大学で自転車サークルに入り、各地の銭湯を回ったことで、無類の銭湯好きになった。幼い時から温泉に親しんでいたことも銭湯好きに拍車をかけた。「銭湯を経営したい」。思いが募り、昨年一年間は大学を休学し、東京都や埼玉県の銭湯で番頭修業した。
 「温泉街に住んでいたと言うと、ヤバいねって驚かれる」。子どもの時は当たり前の風景で意識しなかったが、温泉街そのものに魅力がある、と上京後の周囲の反応で気付かされた。そんな折、新型コロナ禍で春先から実家近くの大きな旅館が長期休業した。変わりゆく温泉街に寂しさを感じた。「今の粟津の雰囲気を丸ごと記録したい」。大学はオンライン講義のため、七月から実家に戻り、大学の講義を受けている。
 講義の合間を縫っては写真を撮りつつ、知り合いの家を回り、明治期の湯治客、昭和時代まであった鉄道の写真などを集めている。何らかの形での公開を目指しており、「昔と今の写真を比べて、粟津温泉に生きてきたことを地元の人に実感してほしい」と言う。
 大学は秋学期もオンライン講義が続くため、しばらく実家に滞在し、写真の収集と撮影を続ける。「できるだけ長く粟津の写真を撮り続けたい。昔の写真を見せてくれる人からの連絡もほしい」と話している。(問)川端さん080(4252)0323

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