トヨタが愛知対決制し8強 主将樺沢決勝打、都市対抗
2019年7月23日 02時00分
都市対抗野球大会第10日は22日、東京ドームで3回戦と準々決勝が行われ、東海地区の第5代表・トヨタ自動車(豊田市)が同じ東海地区の第4代表・三菱自動車岡崎(岡崎市)との愛知対決に5-2で競り勝ち、優勝した2016年以来となる8強に進出。同点の8回、主将の樺沢健内野手(29)が決勝の右前適時打を放ち、勝利に導いた。
トヨタの快勝ムードが一転、7回に左翼・八木の落球をキッカケに追いつかれた。漂い始める嫌な空気の中、ベンチは底抜けに明るかった。8回の攻撃を前に、秦コーチが「勝てると思っているヤツは何人いるんだ」と声をかけると、ナインが一斉に手を挙げた。
直後に訪れた1死一、三塁の好機。「若い選手にミスはつきもの」と仲間を思いやる3番樺沢が、前進守備の二塁頭上へ測ったようにライナーを飛ばした。一気に沸騰するトヨタベンチ。勢いそのまま9回には2点を追加して勝負を決めた。
「今年のチームは主将を中心にまとまっている」と語るのはベテラン右腕の佐竹だ。樺沢のキャプテンシーがチームに一体感を生んでいる。前橋商高では甲子園で選手宣誓するなどひのき舞台を歩んできた男。ただ、トヨタ入社後は順風満帆だったわけではない。
トヨタが都市対抗で優勝した2016年は一塁を守った。当時の遊撃には、現在、西武で活躍する源田がいた。翌17年は現ロッテの藤岡が遊撃。元々樺沢が守っていた花形ポジションを一度は後輩たちに譲っていた。
「守備には自信があったが、ファーストを守ったことで学ぶことがあった」と樺沢。20代後半で再び遊撃を奪い返し、打っても不動の主軸。周囲からの信頼は厚い。
三菱自動車岡崎戦では、新人右腕の栗林が好投。若き主砲の沓掛も2試合連続の本塁打を放った。樺沢、佐竹らベテラン勢も元気だ。樺沢は「2016年のチームにも劣らない力がある。若手、中堅、ベテラン、それぞれが役割をわかっている」。3年ぶりの頂点へ、樺沢が引っ張るトヨタの視界は良好だ。 (木村尚公)
▽3回戦
トヨタ自動車(豊田市) 000110012―5
三菱自動車岡崎(岡崎市) 000000200―2
本塁打沓掛(ト)
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