本文へ移動

運賃水準1〜1.3倍 基金必要額55〜90億円 並行在来線で県が10年間試算

2020年9月2日 05時00分 (9月2日 09時46分更新)

 二〇二三年春の北陸新幹線敦賀開業に合わせJRから経営分離される並行在来線(現JR北陸線石川県境−敦賀間)について、県が開業後約十年間の運賃水準を現行比一・〇〇〜一・三〇倍と試算していることが分かった。これに伴い赤字補てんなどに充てる経営安定基金は、三パターンある運賃水準別に五十五億〜九十億円と弾き出した。 (山本洋児)
 県が一日、県議会各会派に説明した。県は試算を基に利用者負担(運賃水準)と行政負担(基金必要額)のバランスを考慮し今後、鉄道事業者や経済界などと意見交換。来年一月に運賃水準などを盛り込んだ経営計画を最終決定する。
 試算は、人口減による乗客減を利用促進策で賄うとし、現在の利用者数を開業から十年間維持することを前提とした。運行経費はJRから提供を受けたデータなどを参考に推計した。
 県が示した運賃は、現行水準▽石川、富山両県の当初計画水準並み▽新潟県の現行水準並み−の三パターン。いずれも普通運賃と通勤定期運賃、通学定期運賃に分けた。運賃が高いほど収入は増えるため、基金の必要額は圧縮された。
 現在、福井−敦賀間の普通運賃は九百九十円、通勤定期(三カ月)は七万四千六百六十円、通学定期(同)は三万三千三百七十円。仮に石川、富山両県の水準並みに決まると、普通運賃(一・一五〜一・二〇倍)は千百三十〜千百八十円、通勤定期(同)は八万五千八百五十〜八万九千五百九十円、通学定期(一・〇五倍)は三万五千三十円になる。
 福井県によると、基金は県と沿線七市町が一対一で負担する。市町の負担割合は利用実態などを考慮して決めるという。先行する富山県は六十五億円で、県と市町村から各三十億円、民間から五億円を拠出した。石川県は三十億円を県と市町が折半した。福井は富山、石川両県よりも利用者が少ないため、さらに多くの基金が必要とみられる。

関連キーワード

PR情報