浜松駅周辺の人出 クラスター後は急減

2020年9月2日 05時00分 (9月2日 12時07分更新)
 浜松市の中心街で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した七月下旬以降、JR浜松駅周辺の人出が前年の六〜七割に急減したことが、携帯電話の位置情報を利用したNTTドコモの調査で分かった。営業や移動の再開で七月上旬には八〜九割まで回復していたが、再び五月中旬の水準に落ち込み、経済活動と感染防止を両立する難しさを改めて示した。
 ドコモが公開している五月以降のデータを基に、浜松駅北側の五百メートル四方の金曜と日曜の午後三時の人出の推移を調べた。一帯にはオフィスや飲食店のほか、遠鉄百貨店、アクトシティ浜松などが含まれる。
 休業する店が多かった五月第一週は前年同月比で金曜が46・4%減、日曜が65・2%減だったが、緊急事態宣言や移動自粛の解除につれて回復。七月上旬には金曜が9・2%減、日曜が19・2%減まで戻った。
 データを分析したしんきん経済研究所(中区)は、金曜の回復は企業が在宅勤務を解いたことが一因とみる。浜松市がスマートフォン決済事業者と組み、七月に市内の店舗利用者を対象にポイント還元キャンペーンを展開したことも、人出の回復に寄与したという。
 しかし、同二十四日に市が二店のクラスター発生を認定すると、人出は急減。お盆休みと重なった八月第二週の金曜は29・9%減、日曜は41・8%減と、緊急事態宣言全面解除前の五月中旬並みに逆戻りした。
 足元では底打ち感も見られるが、同研究所の俵山初雄理事長は「ワクチンや治療薬が開発されない限り、前年並みに人出が戻るのは難しいだろう」と指摘。少しでも回復させるためには「(感染状況を把握するための)検査体制を拡充し、消費者が安心して街に出掛けられるようにする必要がある」と語った。 (伊東浩一)

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