3歳で難聴が判明「ずっと野球やりたい。甲子園出たい」 岐阜中濃ボーイズのエース山口はチームの柱
2019年9月17日 00時52分
◇16日 ボーイズリーグ岐阜県支部秋季大会 岐阜中濃15―10飛騨高山
中学硬式野球のボーイズリーグ第18回岐阜県支部秋季大会第3日は関市民球場ほかであり、岐阜中濃と大垣が決勝に進出した。岐阜中濃は準決勝で15―10で飛騨高山ボーイズを下した。岐阜中濃は聴覚障害があるエースの山口恵悟投手(岐阜聾=ろう=学校中学部2年)が投打で貢献した。
試合の流れを一気に引き寄せた。岐阜中濃は先制した直後の1回二、三塁から山口が右中間を破る2点適時三塁打。「打ったのはストレートです。チームのために頑張ろうと思った。うれしい」。聴覚障害がある中学2年生は、父の暢一さん(38)の手話を交えた通訳で喜びを語った。
準々決勝では先発で4イニングを4安打無失点。「チームのことを考えて失点したくなかった。ストレートをキャッチャーのミットを目がけて投げました」と汗を拭った。
暢一さんによれば、次男の山口は言葉の発達が遅れ、3歳のときに難聴の障害があることが分かったという。それでも小学2年から学校のクラブ活動で野球を始め、三塁手と投手を務めた。
「コミュニケーションをとるのが難しい。言っていることが分からないこともある」と山口。樋口正和監督(59)は「円陣などで私が話すことは聞こえていないはずですが、周りの選手が後でゆっくり話し掛けてくれる」と説明する。
新チームでは投手で5番、三塁手と攻守の主軸になった山口。「ずっと野球をやりたい。甲子園大会にも出たい」と志を高く掲げた。(高野行正)
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