巨人の大型“じゃない”補強にやられる悔しさ…年俸620万円投手は10倍斬り 中日が屈した育成力と知恵

2020年8月31日 11時02分

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4回、満塁のピンチで”お兄ちゃん”たちに任せ降板する巨人・直江

4回、満塁のピンチで”お兄ちゃん”たちに任せ降板する巨人・直江

  • 4回、満塁のピンチで”お兄ちゃん”たちに任せ降板する巨人・直江
  • 直江を助けた”大江お兄ちゃん”
  • 大江の次を受け継いだ”高梨お兄ちゃん”

渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇30日 巨人3-2中日(東京ドーム)

 “スミ3”での惜敗。敗因は勝野ではなく打線にある。竜党のため息を膨らませた3度の逸機。4回、6回、そして9回だ。
 最初に動いたのは巨人・原監督だった。初勝利の権利も少し見えかけていた直江を、4回2死満塁であきらめた。「自分の思っているボールがいってなかった。いく確率が少なくなってきた。あそこはお兄ちゃんに任せたというところ」と決断理由を説明。京田にぶつけた「お兄ちゃん」が大江だった。
 この左腕がいかに優秀で、いかに原監督が重用しているかは以前に書いた。フルカウントまでもつれたが、142キロのストレートに、京田のバットは当たらなかった。
 6回は大江以上に信頼を置く高梨。ビシエドから始まるこの回を、原監督が「勝負」と読んだからだ。しかし、死球とボークで2死三塁。棚のぼた餅は、今にも落ちてきそうだった。再び京田。今度は与田監督が動いた。代打・堂上。今季の高梨が右打者に1本の安打も打たれていない(25打数)のは承知の上で、与田監督は堂上を送ったはずだ。しかし、128キロのスライダーに堂上のバットは空を切った。
 そして9回は3連続四死球からの併殺打で、試合は終わった。打率も防御率も数字だが、3度の逸機を違う数字で振り返る。大江620万円―京田6400万円。高梨4800万円―堂上3000万円。デラロサ1億3000万円―大島2億5000万円。グラウンドに立てば年俸は関係ないかもしれないが、もらう数字は責任の重さ。打ってほしかった順は明白だ。
 大江は高卒4年目で、その大江がいるのに、開幕後の7月に楽天からトレードで獲得したのが高梨だ。原監督に「リリーバーの心得をしっかりとわかり、いい教本になっていると思う」とまで言わしめる。さらに直江は2年目で、先制犠飛の松原は育成から育て上げた。丸の4安打などどうでもいい。悔しいのは大型補強ではなく、育成力と知恵の補強に屈したことだ。
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