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8月 綿織物 (下)個性ある製品、次々に

2020年8月30日 05時00分 (9月13日 09時11分更新)
複雑な図柄を染める「連生プリント」の機械を使う森川さん=津市上浜町のおぼろタオルで

複雑な図柄を染める「連生プリント」の機械を使う森川さん=津市上浜町のおぼろタオルで

  • 複雑な図柄を染める「連生プリント」の機械を使う森川さん=津市上浜町のおぼろタオルで
  • 最近の製品について語る加藤社長=津市上浜町のおぼろタオルで
 今治(愛媛県)、大阪、そして三重。どこも港を抱え、紡績業から発展した三つの地域は、国産タオルの産地として百年近く君臨した。
 タオル産地の最盛期だった昭和五十年代、三重県内には大小合わせ七十社ほどのメーカーが集まり、注文は絶えることがなかった。しかし、平成に入ってほどなく、バブル崩壊と安い中国製タオルの流入という二つの大波が、業界をほぼ同時に襲った。
 一九九〇年代前半には、タオルを各業者に発注していた関東の専門問屋が、自社工場を中国に建設する。産地への注文は激減した。県内のほぼ全ての業者が二〇〇五年までに、国内での生産を停止した。
 津市上浜町の「おぼろタオル」は、踏みとどまった。「昭和のころはまだ国の保護があったが、結局は延命措置にすぎなかった」と、加藤勘次社長(65)は振り返る。
 おぼろタオルも、売り上げは一九九一年度の約十二億五千万円がピークで、二〇〇二年度には三分の一以下の約三億六千万円にまで落ち込んだ。「この先どうなるんや。あと数年で会社がなくなるのでは」。〇五年に就任した加藤社長も、会社を覆う沈滞ムードに悩む日々が続いた。
 問屋頼みでは生き残れない。〇七年、柔らかく丈夫な製品...

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