アベノミクス 巨額借金 恩恵は大企業、家計冷え込む

2020年8月29日 05時00分 (8月29日 05時00分更新) 会員限定
 安倍晋三首相は第二次政権発足以降、日銀の金融緩和を柱とした経済政策「アベノミクス」を看板に掲げ続けた。七年八カ月が経過した今、新型コロナウイルスの影響で株高や企業業績改善などの成果に陰りが見え、将来世代には巨額の国債というツケを残した。日銀が国の借金をまかなう構造が定着しており、後任の首相は前例のない後処理に直面する。 (渥美龍太、岸本拓也、皆川剛、山田晃史)

 ■成果

 「二十年続いたデフレに挑み、四百万人を超える雇用をつくり出せた」。安倍首相は二十八日の記者会見で、経済対策について雇用の改善に触れたぐらいで、アベノミクスという言葉は口にしなかった。二〇一三年九月に米ニューヨーク証券取引所で「バイ マイ アベノミクス(アベノミクスは買い)」と述べ、海外投資家にアピールしたのとは対照的な退場劇だった。
 安倍首相は一三年三月に黒田東彦(はるひこ)氏を日銀総裁に任命、世界的に例のないほど大規模に国債を買い入れる金融緩和政策を始めた。世の中のカネ回りを良くして企業業績改善や賃上げ、消費増を促すことを狙い、二年で物価上昇率2%という目標を掲げた。
 金融緩和は株価を押し上げ、円安への誘導によって輸...

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